昨日は建物ブログつながりのぷにょさんに教えてもらって大和郡山の「城下町たてもの散歩」のイベントにご一緒してきた。
大和郡山へはこの夏にも訪れていたのだけどこのイベントではその中でも興味を抱いていた旧川本邸、杉山小児科医院、
そして葉本邸の3カ所の建物の内部を見学することができるというのでこれは行かねば~と。
この整然と並ぶ細かい格子に包まれた建物は旧川本邸。
その昔、花街として賑わっていた洞泉寺地区にある大正13年建築の木造3階建ての遊郭建築。
初めて見た時にはこの威圧感のある建物に圧倒された。
家紋の入ったのれんをくぐる。
玄関土間には当初は鯉が泳ぐ池だったという石組が整えられていて、洗面器に入った金魚が出迎えてくれた。
一階にはこんな井戸のある中庭があって意外に明るい。
1階にあったお風呂は全面タイル貼りになっていて天井には家紋が漆喰装飾で入れられているなどとても凝った造りになっている。
天井も高く豪華なお風呂なのだけど、寒いのが難点で結局隣にまたお風呂を作りなおされたとか。
1階に残るタイル貼りの洗面台。
部屋の戸などに入れられてる格子や欄間の細工がとてもすばらしく美しかった。
ワンポイントに竹を使ったものも。
トイレの扉はなんと松竹梅の模様が入れられてた。
トイレ前の床は当初はガラス貼りでその下には鯉などの魚が泳いでいたそう。
階段を上がって二階へ。
当時営業が行われていたという客間が並ぶ廊下。
廊下に沿って3畳ほどの畳敷きと小さな板の間のついた部屋が並ぶ。
下宿だった時期もあるそうだがどことなく重苦しい雰囲気が漂う・・
丸窓から見えるのは・・
かわいいハート形の格子窓。
ハートの意匠がこの時代に存在していたなんて・・
桃尻形と呼ばれていたそうだけど。
外から見ると、
2階のトイレがあった場所にはこんなマジョリカタイルも残されてた。
2階から3階へ上がる階段は1階から2階への階段に比べると立派で幅が広くなっている。
3階は格上の上客用の部屋とのこと。
3階には大広間もあって博打などの遊びも行われていたとか。
こんな不思議な形の飾り窓?も残されていた。
1階の部屋の扉にもハート形発見。
台所にはかわいらしいサイズの水屋もあった。
最後は1階の広間でお茶とお菓子を頂いた。
今回のこの城下町たてもの散歩では学生ボランティアさんががんばっておられ、今回のガイド案内や
こちらの旧川本邸もボランティアの方々の手入れのおかげでこうして内部公開できる状態になったそう。
皆でまちなみやこういう貴重な文化財を守っていこうという思いが伝わってきてとても気持ちよく見学することができた。