m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

イケフェス2017【大阪市立大学ガイドツアー】

2017-10-27 | イケフェス2017

今年のイケフェス、今日は大阪市立大学のキャンパスツアーに当たっていたので行ってきた。

詳しい解説付きでたっぷり1時間半の見学会を楽しめた。

昭和9年に大阪商科大学本館として建てられた、現在大阪市立大学1号館。

中央には時計台があり、軸線を強調した左右対称の建物は整然とした威厳の感じられる校舎をイメージ。

戦前の建物ながら装飾のないモダンデザインという新しい試みで建てられたのだそう。

 

 

前庭を囲んで、同じく昭和9年に建てられた旧図書館の現在学生サポートセンターが建っている。

この芝生広場には当初はヤシの木が植わっていたそうだけど、今年の6月に伐採され、すっきりと校舎が見渡せるように。

 

 

時計塔を中心に左右に伸びる校舎。

 

 

 

 

 

正面玄関を入ると中央には大階段がある。

塔があり、大階段があるのは名門大学の証なのだとか。

 

 

 

 

階段の途中にはアールデコ調の飾りの入った丸窓が両サイドにあり、天井には今はふさがれているが、

天窓があったという。

当初は階段室に天窓からやわらかい明かりが降り注ぐという設計になっていたそう。

 

 

 

 

塔の2階から前庭を望む。

 

 

塔に付く時計の真裏。

 

 

そして時計台の中はほんとに何もなく、屋上へはこのはしごを伝って上がれるようになってるのだそう。

 

 

1号館2階にある120教室はこの部屋だけは天井周りに装飾が施されている。

元々は食堂だった部屋だそうで、皆がくつろぐための食堂にだけ唯一装飾が取り入れられていたのだそう。

 

 

天井の廻り縁や黒板の後ろの柱上部、梁などに装飾が見られる。

 

 

 

 

こんな飾りも。

校舎の中でこんな装飾が見られたのは後にも先にも、この元食堂だけだった。

 

 

1号館北東からの外観は半円形に張り出したバルコニーが付いていて、

直線的ですっきりした印象のデザインの中にもアクセントが効かされている。

 

 

校舎の強調された横のラインと共に、平行して伸びる渡り廊下

スピード感や流動感を現す外観。

 

 

渡り廊下をくぐる。

 

 

サポートセンターへ。

こちらは旧図書館だった建物。

 

 

旧書庫だった部屋が会議室にコンバージョンされているのだそう。

コンバージョンとは、あるものを別の形で再利用することだとか。

重い本に耐えうるように梁が細かく入れられ、天井も低め。

 

 

旧書庫だった当時の窓が二つそのまま残されていた。

こちらは鉄製の窓枠になっている。

 

 

3階の書庫へ。

こちらは先ほどの部屋より広め。

何重にも重なる梁が壮観。

 

 

こちらは旧図書館の新聞閲覧室だった部屋で現在女子更衣室となっているところ。

ゆるやかなアール状に窓が並び、明るい光が差し込む部屋

 

 

 

 

部屋の真ん中にある太い柱から放射状に梁が伸びる。

美しい特別感のある部屋だなあ。

 

 

こちらは旧図書館だった頃の正面玄関に当たる面。

1階から階段を上がった踊り場には、少しくぼみを持たせたバルコニーが形作られてる。

 

 

そして当時では一番大きなガラスを使って作られたという窓。

こちらも当時の鉄製の窓枠がそのまま残されている。

 

 

ちょうど旧新聞閲覧室(女子更衣室)の上の階になる第一会議室。

バルコニーは旧新聞閲覧室の半円に張り出した窓の部分で、中央にあった柱はこの時計のついている柱に続いているそう。

 

 

こちらの会議室には丸窓も残されていた。

 

 

そして驚いたのは2階の階段を上がり切った正面の扉を開けると、そこに広がっていたのは天井裏の空間。

1階の事務室の上部に当たるところ。

こんな大空間が天井裏として残されているなんて。

 

 

サポートセンターの中庭は学生からアイデアを募集して整備され、開放されているという。

 

 

丸窓と縦長窓がリズミカルに並ぶ外観

 

 

広報室となってる部屋には最も古いガラス窓が残されている。

ガラスはゆがみのある手吹きガラスで鉄製のサッシが入る。

照明はモダンなデザインのもので、古いものと新しいものの融合が見られる部屋となっている。

 

 

 

 

 

最後に書庫の中庭へ。

新旧の書庫が両側に建ち、旧棟は細かいピッチで入れられた柱の形がむき出しになって見える。

 

 

その柱は上に行くほど細くなっているという。

上に行くほど細くすることで材料は減らせるが手間がかかるものとなる。

人件費の安い当時だからできたことだそう。

 

ここでツアーは終了。

校舎の内部、裏側まで、見どころの多い見学会を楽しむことができた。

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする