m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

住友活機園特別公開へ

2022-05-31 | 建築巡り・街歩き【その他】

先日は滋賀県石山にある住友活機園の特別公開へ訪れてきた。
住友活機園は、住友財閥2代総理事、伊庭貞剛が引退後に居住した邸宅。
入口の門までの石段のアプローチを上る。
両脇からあふれるような青もみじに迎えられた。


門をくぐって受付を済ませると、建物まで、延々と続く苔ともみじの道。
美しい~最高な時期に来れたのかも。





広大な庭園は伊庭貞剛が自らが苗木を植樹し、自然に任せて育てられたものだそう。


伊庭貞剛はもみじが好きだったそうで、庭園内はもみじの木が特に多い。


先日の大雨の為、苔も水を含んで鮮やか。
今まで見た中で、最も美しいと思った祇王寺に匹敵するくらい。


そして、邸宅の建つ芝生の広場へやってきた。


広い芝生広場にポツンと立つ邸宅は、
和館と洋館を連結させ、玄関がひとつという建物としては日本で初めてのものだそう。


明治37年、野口孫一によりに建てられたハーフティンバーの外観の洋館は、屋根は瓦葺きで、


外壁は木のうろこ壁。湿気に強いさわら材が使われているという。






2階のバルコニーには卍崩しのデザインで、持ち送りは寺院建築で見られるものだったりと、和洋折衷様式に。


ガラス窓に入る桟のデザインも卍くずし。


雨水が木の外壁に直接掛からないように、裾広がりになった壁など、
細かい部分にも丁寧な造りが見られる。


屋根にはハート型の猪目瓦。
ちょうどカラスがとまってた。


内部は残念ながら写真撮影禁止。
内装は、逸材がふんだんに使われているが、上品にまとめられている。
化粧されていないシオジ材が使われた階段は、貞剛の身体に合わせた特注品、2階の居間も見晴らし良く、明るく開放感いっぱい。
各部屋の暖炉は大理石や銘木と併せたタイル使いがそれぞれ異なっていて、部屋の内装共々とても楽しめた。


杉の木立の向こうに見える和館は、洋館と同じく明治37年に八木甚兵衛により設計され、後に増築もされた。
二間続きの広間は、開口部が広くとられ、
自然に任せた庭との一体感が感じられる。
軒には12mの北山杉の一本丸太や、四方柾の床柱など各所に銘木が。
増築部分には、ニ方に広い縁座敷設けられていて、天井には高価な屋久杉の一枚板、逆に欄間の細工には端材が用いられるなど、職人の遊び心も感じられる。
御影石を手彫りしたという座敷暖炉も、和室なのに珍しくて、驚いた。
洋館、和館共、たくさんの見どころを丁寧な解説を聞きながら堪能させて頂くことができた。



帰りはまた杉木立と紅葉、苔の緑を楽しみながら庭園を歩いた。








新緑の時期に真っ赤なもみじも。






見学会の後は、偶然知り合いの方々にお会いしたので、
駅まで町歩きをご一緒させて頂いた。





立派な唐破風の容輝湯へ案内して頂いた。
中にもタイル画があるみたい。
機会あれば又入りに来たいな。


中には化粧地蔵さんがおられた地蔵祠。
さりげなく卍の部分はモザイクタイル。


2階が銅板貼りの本屋さん。


そして、もう一つ行きに見つけられたという「光陽温泉」と書かれた門柱。
この奥にはすでに銭湯などはなく、マンションが建っていて、
門柱と、このタイルに筆書きで書かれた看板だけが残されていた。


ホーロー看板も。


行きに見つけた飲み屋さんが、真っ赤なドアに、白地にブルーのタイル使いが素敵だった。


ブルーのぽたぽたタイルが2パターン貼られてた。


この後は、久しぶりの信楽へ行くことに。
続く・・


コメント
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