笠間から東京へ戻る途中、石岡へ立ち寄ることに。
看板建築でも有名な石岡、観光案内所で看板建築が網羅された登録有形文化財マップを入手し、看板建築が建ち並ぶという中町通りを目指す。
昭和3年に建てられたという平松理容店。
渦巻レリーフなど濃密な装飾が残されていた。
昭和4年に大火があった為、ほとんどの看板建築は、大火の後の
昭和5年に建てられたものが多い中、こちらは、大火を免れたという貴重な建物。
昭和5年頃に建てられた飼料店だったという「森戸文四郎商店」
2階には上部にレリーフ装飾が入った縦長窓が並ぶ。
両サイドはタイル貼りに。
看板建築が並ぶ中町商店街の街灯。
よく見たら天辺に鳥が三羽。親子のようで、とても可愛い~
昭和7年に建てられた「きそば東京庵」
ちょうどお昼がまだだったのでここでランチにすることにした。
店内は、昔ながらのそば屋さんの雰囲気で、
お昼時は、過ぎていたので誰もおらずゆったり貸切。
あんかけそばを注文。
一見、麻婆豆腐かと思うようなめちゃ濃い色のあんが掛けられて登場したが、
思ったより味が濃いわけではなかった。
これは、関東ならではの色なんだろうか・・
体も温まり、散策再開。
間口の狭い看板建築が、ぎゅっと凝縮して建つ一画。
銅板貼りの煎り豆屋さんや、アール・デコぽい黄色のファサードが可愛い吉田クツ店。たこ焼き屋さんだったが。
十七屋履物店と久松商店はいずれも昭和5年に建てられたもので、
お隣同士で、中央部分にアーチがあるところなどが似通っていて、
とっても映える看板建築。
久松商店は、戦前はファサードが銅板貼りだったとか。
お隣は、昭和6年に建てられた福島屋砂糖店。
コンクリートでできているという黒塗りの土蔵造りの建物は、重厚感があった。
わずかにレリーフ装飾が残されていた2軒の建物。
昭和5年頃に建てられた雑貨店で、現在は「すがや化粧品店」
2階にはイオニア式柱頭飾りのついた付け柱が並ぶ。
丁子屋は、江戸末期に建てられた染物屋。
現在は観光施設となっている。
こちらも昭和4年の大火を免れた商家建築で、現存する唯一の建物。
看板建築の立ち並ぶ中町通り。
これだけの建物がまとまって見れるところなかなかないのでは?!
変に観光地化はされてはなく、それぞれの建物が活用し続けられてるのがいいな。閉まってる建物もあったが・・
裏通りで見かけた好きな感じのタイル。
安政元年創業の造り酒屋、「府中誉」
母屋や長屋門、蔵などが残されているようだが、扉が閉ざされていた。
裏通りで見つけた下見板貼りの洋風建築。
「検査審査会石岡協会所」との表示があったので、使用されてるのかな。
入口扉の両脇に面格子の入った縦長窓。
そして、看板建築群が並ぶ通りを少し入ったところにある喫茶店四季へ。
最後にここでお茶して帰ろうかなと思っていたら、お休みのようで残念・・
昭和5年頃に貸店舗として建てられた。
看板建築群の中でもひときわ華やかさのある建物で、アーチ窓や、コリント式柱頭飾りのある付け柱、屋根の上には、三つの小塔が立っている。
内部も見てみたかったなあ。
看板の持ち送りのデザインも可愛い。
ツタの絡まる廃喫茶店。
そして石岡駅へ戻ってきた。
夕日に照らされた駅舎の壁面には、モザイクタイル画が描かれていた。
やわらかいトーンのモザイクタイル。