
マラーストラナからヴルタヴァ川を渡り、マサリク堤防を目指す。

夕暮れの河岸、この日は休日だったので、ボートがたくさん川面に浮いていて賑やか。

西日に輝く国民劇場。

その先が、マサリク堤防のアール・ヌーヴォー建築群。

こちらは、元東ドイツ大使館であった建物。

妻壁の上部には、太陽のようなオブジェと銅製の人物像2体、赤煉瓦の煙突のようなものも。

扉の細工が美しい。
現在はドイツ語学校が入っているみたい。

カーブを描く道路に沿って建つ堤防の建築群。

こちらの建物はシリア料理のダマスカスレストランになっているようで、

扉周りなどの装飾がインパクトがあった。
髭の長いおじいさんの顔の周りには、勢いのある植物の葉のモチーフの装飾が貼り付く。
扉の模様も、木の枝のような不思議なデザイン。

ダマスカスレストラン入口。

こちらの門の格子も大胆に曲線がうねり、フクロウなどの動物の彫像と、
森の木々のようなレリーフ。

アール・ヌーヴォーの壁面レリーフや、
バルコニーの格子なども素敵だった。

西日に照らし出される建物。
27年前にプラハへやってきた時には、マサリク堤防の建物群を最終日の早朝に見て回ったことを思い出した。その時に、又いつか必ず、再び建物三昧の旅をしにここへ戻って来たいと心に決めたのだけど、
あの時の気持ちを20数年以上も持ち続けることができて、こうして実現できていることが感慨深い。

さすがに扉周りが凝った建物が多い。

天使と繊細なレリーフ装飾、アイアンの門。



こちらの入口周りも優美なレリーフ。
バルコニーには赤い陶製の飾り?のようなものもついている。




そしてマサリク堤防の建築群の中でもひときわ美しいフラホル合唱団の建物。
(なぜか全体像の写真ない・・)
この入口扉周りの鳥が羽を広げたような優美なモザイク。

扉全体に施された百合の花のレリーフや、ドアノブ周りの金物細工。
美しすぎる~

もう一方の扉のアーチのレリーフ装飾も本当に細やか。

こちらのドアノブ周りは、何がモチーフだろう?

建物妻壁部分にも、鮮やかなモザイク画が描かれている。



HLAHOLの文字と壁面のレリーフ。




アイアンのアール・ヌーヴォーの門は、

植物がとてもリアルで、

開いた門の間から見えたのはポーチに貼られたあひるのモザイク画。

扉の上部のアーチ部分にはエッチングが施されたガラスが入っている。


こちらの建物は、多くの男像柱が、軒を支えている。

筋肉や血管までもがリアルに表されていて、迫力いっぱい。


「顔だけ」持ち送りも、表情が豊か。


チェコの国章が入った建物。
壁面には鉢からあふれだすように描かれた植物文、青海波のような文様も。


顔からリボンが生えたようなかわいいお姉さんの顔のレリーフと、扉上部には
1906と建築年の入ったステンドグラス。
マサリク堤防のアール・ヌーヴォー建築群はここまでで、

そのアール・ヌーヴォー建築の並びには、こんな過激な現代建築、ダンシングハウスがそびえ立つ。
ぐにゃりとした形状のガラス壁の棟と、円筒状の棟とが寄り添うように建つ。
円筒状の棟の方の窓も傾いて見える。

中へ入るのは、初めて。
最上階にあるカフェへ行ってみる。
休業中のようだったけど、、
シャンデリアが斜めに?!

屋上には球状のオブジェ?!

そして、そろそろ日も暮れてきたので、初日の昼間に行って一度フラれて、
もう営業してないのかな?!と電話してみたら、無事営業中でホッとした、
ビアホールの「ウ・フレクー」へ、プラハ最後の夜を締めることに。

入口には華麗な装飾が施された時計、

牛の目ガラスとアイアンの照明。

店内へ足を踏み入れると、思ったより、奥が深い造りになっていて、
店内を抜けると、


オープンエアスペースに。

暗くなるにつれて、お客さんが続々と増えてきた。

ピルスナーと黒ビールのハーフ&ハーフを飲んでみたい、
と思って頼んでみたが、それはできないと。
でもその気前の良い店員さんが、なんとピルスナーと黒ビールを二杯分持ってきてくれた。サービスで、と
驚いて、一杯で大丈夫!
と言ってしまったが・・

ピルスナーは、とても飲みやすくて美味しく・・
後ほど結局、黒ビールもお代わりしてしまった。
黒ビールの方が、ウ・フレクーの創業当時から造り続けられてる自家製ビールだったよう。こちらも美味しい!

食事は、「スヴィーチコヴァ・スメタニェ」
牛肉にサワークリームのソースがかかっていて、レモンとこのソースが美味しく、付け合わせのパンとも絡めて食べたら最高だった。

屋外で食事をしていたが、食後に建物内もちょっと探検。
お店は1499年創業で、かつて、修道院だった建物が活用されているので、
雰囲気もすばらしい。

ステンドグラスも残されている。

天井からは、様々なデザインの照明がぶら下がっていて楽しい。

中庭に面した窓に入るステンドグラス。

室内にあったステンドグラスは、川に架かる石造り?の橋のよう。

この突き当りの部屋には、こんな天窓があった。

照明のカバーが素敵。



照明が建物の形をしていて可愛いなあ。
いくつかバリエーションがあるみたい。

こちらは豪華なステンドグラスを使った間接照明。

先ほどの棟には、お客さんはいなかったが、こちらはちょっと賑やか。
尖塔アーチのある壁面には、壁画が描かれ、重厚な家具が並ぶ。

天井には太い梁が見える。

とても不思議なデザインの照明。

こっちは、建物が連なったデザインの照明。

夜も更けて、中庭テラスの方は、ますます賑わっている。

建物も堪能できたので、そろそろホテルへ戻ることに。

この日もブルノへ遠出から始まり、プラハへ戻ってからも
町歩きをし続け、最後に「ウ・フレクー」で締めくくれて贅沢極まりない一日だった。
いよいよ明日は最終日。