蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

世界水の日  (bon)

2019-03-23 | 日々雑感、散策、旅行

          列島は、南から次々とサクラの開花便りが届く中、亥年の統一地方選挙が始まり、
           甲子園では、センバツ高校野球が開幕しました。 イチローは、日本での開幕試合を
           最後に45歳で引退しました。会社人間でも、30年近く勤め上げるのは容易ではありま
           せんが、野球の世界で、数々の輝かしい記録を残しながら引退の瞬間までファンを釘
           づけていた「すごい男」ですね。

 

 昨日3月22日は、国連が定めた「世界水の日」でした。 『水がとても大切であること、
きれいで安全な水を使えるようにすることの重要性について世界中の人々と一緒に考える
ための日』として、1992年のブラジルのリオで開催された地球サミット(環境と開発に関
する国際連合会議)で提案され、翌1993年、国連総会で3月22日を「世界水の日」(World
Day for Water、もしくはWorld Water Day)と定められたのです。

 その後、2015年の国連総会で定められたSDGs(Sustainable Development Goals=持続
可能な開発目標)17の目標の中にも、水の問題が取り上げられています。

      (ネット画像より)

 当ブログ 2017.8.19の「サステナビリティ」にこの下りがありますので、要点を以下に
引用しました。

『2030年までをターゲットとした持続可能な開発のための17のグローバル目標と169の達成
基準(ターゲット)で構成されています。我々人間と地球の繁栄のための行動計画で、先
ずは、あらゆる形の貧困を地球規模で解消することが最大の課題であるとして、社会、経
済、自然の各側面から目標を設定して全世界で取り組んで行こうとする具体的項目を設定
したのです。』で、その17項目の目標とは、

『 1 貧困をなくそう 2 飢餓をゼロに 3 すべての人に保健と福祉を 4 質の高い教育を
みんなに 5 ジェンダー平等を実現しよう 6 安全な水とトイレを世界中に   7 エネル
ギーをみんなに、そしてクリーンに  8 働きがいも経済成長も  9 産業と技術革新の基盤
をつくろう  10 人や国の不平等をなくそう  11 住み続けられるまちづくりを  12つくる
責任つかう責任 13 気候変動に具体的な対策を 14 海の豊かさを守ろう  15 陸の豊かさ
も守ろう 16 平和と公正をすべての人に 17 パートナーシップで目標を達成しよう』
 ちょっと長くなりましたが。

 水が重要であることはよくわかっています。 日頃、水道をひねれば、いつでも豊富に
水が出て来て、お風呂もトイレも何気なく使用しているのですが、最近、豪雨や地震などの
災害で広範囲に断水し、何日も回復しなかった地域の皆さんには、それこそ水のありがたさ
が身に沁みられたこととお察しします。
 本当に不便というか、生活できないですよね。 我が家でも、もうだいぶ前から飲み水は
ペットボトルの水ですが、お茶・コーヒー、食器の洗い物、洗濯、トイレ、トイレシャワー、
お風呂、手洗い、草花・・・それに、水力発電、さらには、工業用水、農業用水、水産加工
などの産業、医療、消火用水などなど広範囲に使用されているのですね。

 しかし、世界には、少女が日課のごとく、何キロも離れたところに水を汲みに行くなどの
現実があるそうです。 世界では約9億人の人々が、汚れた水しか飲むことができないと言い
ますし、25億人の人々は衛生的なトイレを利用することができないそうです。 屋外に穴を
掘っただけのトイレを使用している人々もいるそうです。
  このような事を思えば、全く贅沢な日常を送っていることになります。

 

 地球にはおよそ14 億 km³の水があり、青い星と呼ばれるほど水が豊富なんですね。しかし、地球の水の97.5%は塩水(主に海水)で、淡水は約 2.5%で、しかも、この淡水の大部
分は南・北極地域などの氷や氷河 として存在していますから、これを除く、すなわち地下
水、河川、湖沼の淡水は、地球上の水のわずか0.8%に過ぎない。そしてこのほとんどが、
地下水だと言いますから、河川、湖沼の(我々が利用できる)淡水は、わずかに0.01%
(約 0.001億 km³) にすぎないというのです。
 国交省資料に下図がありましたので、引用しました。

   地球上の水 (国土交通省HPより)
    

  まぁ、このような状況にあって、日本における水事情はどのようになっているかを、
マク
ロ的に見たのが、下図に示されています。

    日本の水の収支 (国土交通省HPより)
   

 すなわち、日本では、6500億km³/年の降水量の内、2300(単位は全て億km³)が蒸発散し
ますが、残り4200は水資源としての対象となります。 現実には、この内、年間799が使用
されており、その内訳は図のように、農業、工業、生活用水として使用されているのです。
  マクロ的には、日本においては十分賄えているということなんですね。ミクロに見ると、
渇水騒ぎが出たり、洪水により河川が氾濫して大きな災害を来したり水の恐ろしい側面も
あります。

   水の利用分野 (国土交通省HPより)
     


 話はそれてしまいますが、先の東日本大震災では、想定外の大津波によって壊滅したあの
惨事や、福島県原発では、今なお時々刻々放射能汚染水が溜まりに溜まって行き場所がない
など出口のない深刻な水の災害があります。

 ま、『世界水の日』は、きれいな水を得たい、清潔なトイレを作りたい・・という、基本
的な目標実現に向けた取り組みであります。 各地でいろんなイベントが実施されたようで
すが、昨日、東京渋谷(神宮前)の国連大学では、以下のようなセミナーが開催されたよう
です。


  ★ 2019年世界水の日記念シンポジウム「SDGs時代の世界の水

  安全な水をいかに多くの人々に届けるかについて、世界で活躍する専門家が
  国連大学に集まり、水・衛生・持続可能な開発の在り方を考えます。

  日時: 2019年3月22日    15:00 - 17:00
  場所: 東京国連大学

   プログラム
   ・ 開会挨拶ディビッド・マローン(国連大学学長/国連事務次長)
   ・ 御挨拶 工藤彰三 (国土交通大臣政務官)
   ・  基調講演 ミチェル・バチェレ(国連人権高等弁務官)
     ・ 基調講演 沖大幹(国連大学上級副学長・東京大学教授)
   ・  2019年「世界水発展報告書」紹介

 

 

WATER our most precious resource

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする