昨年10月に消費税が8→10%になりましたが、政府は、消費の落ち込みをカバーする
一助? として、キャッシュレス(カード払いなど)にするとポイント還元等により増税
緩和を狙った施策を導入しました。
カード決済の普及を図る目的でもあるのでしょうが、今年6月30日までの、チマチマしい?
感じの施策なんですね。 今年はオリンピックイヤーで、多くの外国人の来日が予想され、
これに向けてもキャッシュレスの普及(事業者側の対応)を狙っているのですね。
キャッシュレス
(ネット画像より)
キャッシュレスについて、世界の中で日本はあまり普及浸透していないとよく言われて
いますが、2015年のデータでは図のように日本は低迷していることがよくわかります。
世界の普及状況 2015年 (Digima HPより)
キャッシュレスについて、もとよりここで解説する予定はありませんが、これに関する
私的な感想を述べてみたいと思いました。
キャッシュレスは、“現金による支払”によらない決済ですから、個人でも、事業者でも
いわゆる固定的な費用は、銀行などの口座振替で定常的に行われていて、これはかなり以前
からそのようにしているケースが多いし、また、高額(例えば)商品の購入などでは、カー
ド決済による後払いまたは分割払い支払いが一般てきに行われているようです。
我が家でも、上記の例は、以前からあり、ここ数年でこれらに加えて、日用品は、生協
オンラインで、その他についてもネットショップの利用が増えていて、これらはすべて口座
引き落としですからキャッシュレスなんですね。 最近では、家電の小物やPC周辺機器,市販
のクスリまでもネットで・・と、買い物に出かける必要がないうえ、商品選びも手元で好きな
だけできるなどの利便を享受しています。
しかし、政府等が普及促進しているキャッシュレスは、いわゆる店頭での支払い(決済)
のことですから、これについてはやはりあまり進んでいないのかもしれません。
私事ですが、近くのスーパーは、カードが限定されているので、現金払いですし、コンビ
ニでも現金・・飲食店でもほとんど現金(カードが使えても)ですから、普及に足を引っ張
る方に属しているのでしょう。
ただ、交通系については、suicaが便利で、オートチャージですから、いちいち券売機に
並ぶ必要はありませんし、自動改札ですからどの路線でも自由に乗れて本当に便利しています。
以前ですと切符を買うのに並ぶ、改札でも並ぶ・・など、時間のロス、イライラの解消は、
一種の社会問題の解消といえるのでしょう。
いちいち小銭を用意して支払いに手間取る・・そんな経験はもう以前の話ですね。高速道路
の料金ゲートでもそうですし、ガソリンスタンドでの決済も今はカードですね。 事業者側も
現金事故が発生しないメリットもあります。
30年ほど前に、ICカードの政府調査に同行したことがありましたが、当時、ヨーロッパでも
アメリカでもあまり乗り気ではありませんでした。 ICカードのコスト高と決済時のオーソリ
ゼーション(本人確認)にコストと時間がかかることから消極的でした。(当時は、クレジッ
トカードは普及していました) ガソリンスタンドでも、現金事故がかなりあったようですが、
事故による損失とオーソリゼーションによるコストと比較すると事故損失の方が得策との判断
でした。 ICカードは、ジムなどのエクササイズ記録など、もっぱらオフライン的な利用を
検討していたようでした。
海外出張で初期のころ、ドイツのホテル支払いをクレジットカードでやってみた時、カウン
ターで“カード支払いでもよろしいですか?”といったら、なぜそんなことを聞くのかという
仕草で“It’s very honorable!!” と両手を挙げて歓迎してくれました。後で友人に話すと、
カードは身分が保証されているから現金より歓迎されるのだとか。
話は横道にそれましたが、改めてキャッシュレスを考えてみますと、
キャッシュレスの利点は、
・早い(スピード)
・小銭不要 特にレジャー施設内、スキー場など
・現金を下ろすためにATMに行く必要がない(手間が省ける)
・お金の流れを管理しやすい データが残る
反面、次のような問題点もあります。
・使える場所が限定(加盟店のみ)
・災害時に使えない可能性がある(停電)
・スマホの電池切れ
・スマホなど事前準備が面倒
・お金を使っている感覚が薄れる
かって、阪神淡路大震災の時に、公衆電話でテレホンカードが使えなく、列に並んで自分の
番が来たとき、後ろの人に10円玉を借りていた・・などがありますが、利便性の優位からます
ますキャッシュレスの時代が来るでしょうね。
スマホなどにアプリを入れて、店頭でかざしたりして決済している光景は今でもよく見か
けるようになりました。
(ネット画像より)