今日から4月に入りました。 例年なら、新入生、新社会人たちの、明るい
弾んだ声が響き渡る時期ですが、今は、人影も少なく陰鬱で不安な新年度が
始まりました。
それまで元気でいた人が発症して、わずか10日余りで亡くなってしまうとは・・。
あの“志村けん”が、29日に病院で亡くなった、とのニュースは一瞬耳を疑いました。
国民的コメディアンといわれるほど広く多くの人たちに親しまれて、コントやギャ
グで笑わせていた、あの人が、また何かやらかしたか?と思いましたが、事実だっ
たのです。
コロナウイルス
(ネット画像より)
ドリフターズの『8時だよ!全員集合』に出てきて、それまでのメンバーとは
ちょっと異質の感じもした どちらかといえばバカバカしい“即物的なお笑い”で
目立っていたように思います。 個人的には、このような即物的な笑いは、あまり
好みではないのですが、しかし、よく覚えているところを見れば、それなりに番組
を見ていたのでしょうね。 会社勤めも、次第に忙しくなってくる頃でしたから、
テレビもあまり見る機会が少なくなり始めていました。
(ネット画像より)
昨年秋、高校の東京支部の総会パーティーの余興で、ドリフターズの番組を担当
していた後輩の紹介で、ウクレレの“高木ブー”を招いて、トークショーがありま
したが、会場の雰囲気はみんな懐かしい思いがしていたのでしょう。楽しいトーク
でした。
特別ファンでもありませんでしたが、彼(志村けん)の死は、多くの人に それ
こそ、誰よりも強烈に、新型コロナの恐ろしさを、身をもって訴えたのでした。
奇抜なギャグとコントで、多くのファンの心に入り込んでいた彼は、ファンのみ
ならず多くの人達への強烈なメッセージとなり、組織リーダーの忠告、要請の何倍
もの真実味をもった警鐘となったことでしょう。
新型コロナの感染者が、世界で72万人を超えた、東京で500人を超えたと急増し
ている、死亡者も急激に増えているといっても、感染者の80%は大した症状もなく
死なない・・回復するから大丈夫などと、楽観視していた人たち、特に若者層は、
元気だったあの志村けんさんの感染で、新型コロナが急に身近に感じられたし、そ
して、あっという間に急死されて、一気に緊張感が走ったのではないでしょうか。
自分の近くは大丈夫、感染しても80%はOK・・などとタカをくくっていたところの
出来事に、日本中に大きなインパクトとなったのではないでしょうか?
20数年前に、死亡説がネットなどでまことしやかに広まったことがあったそう
ですが、今回は本当のことでした。多くの人に、新型コロナの怖さを 大変わかり
やすい 演技ではない真実の事例を提供し、広く国民への実効的な自粛思考に貢献
したのではないかと思います。 実効的な感染防止策を提供したのです。
安らかにお休みください。 享年70歳。
志村けんの木(東村山駅東口)
(ネット画像より)