蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

Thomas Piketty 21世紀の資本  (mak)

2015-03-09 | 読書

 格差を研究の課題として15年にもわたり研鑽してきたフランスの経済学者トマ ピケティ(Thomas Piketty)が書いた「21世紀の資本」が700ページに上る分厚い学術書にも拘わらづ、発売以来153万部も売れており、フランス語の原本は3年前にフランスで出版され、一昨年英語翻訳本が米国で出版されるや53万部も売れ、ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンに過去10年間に出た経済学の学術書の中で最も際立って重要な本であると言わしめた。日本語翻訳本が昨年暮れに出版されるや、6000円もする専門書が、経済学と無関係な一般の人にまで注目を浴び、どんどん売れているというから驚きである。

 (因みに、Thomas Piketty43歳は、16歳で大学入学資格をっており、数理経済学を修めた後22歳から2年間米マサチュウセッツ工科大学で教鞭を執ったあと退職して、フランスに戻り格差問題の研究に打ち込んだと言われている。)


 ピケティが今年1月に来日した契機に、新聞、雑誌、テレビに取り上げられ、経済専門家ばかりかお笑いバライティ番組(なんでも言って委員会ほか)のテーマになるぐらいで、巷で議論が沸騰している。

 先ごろの国会でも、「野党議員がピケティを引用して、アベノミクスは格差を拡大しただけだ」と安倍首相を非難している。

 NHKクローズアップ現代で、ピケティ理論を問いただしている。参考になるので、ここに転載した。



 ピケティが言わんとするところは、R(資本収益率)>G(経済成長率)要約される。(資本収益率というのは、土地や株などの財産の収益すなわち不労所得歩の留まりである。労働者の所得収入の伸びは経済成長率である) 20世紀に格差が大きな問題にならなかったのはなぜなのか。

 20世紀は戦後の経済の急速な成長とインフレで労働所得が伸び、一方資本は減損した為に、結果格差減少につながり、格差が問題とならなかった。

 ピケティは世界20カ国の300年間にわたる資本収益率と経済成長率の膨大なデーターを集め解析した結果、20世紀は特殊な時期であり、今後は持てる人に、富が累積集中していくとデーター的に証明し、格差拡大への解決策を議論するべきであると、警鐘している。

 ピケティは解決策はグローバルな累進資産税を提案しているが、ピケティ理論の内容については、下記に転載した動画を観ればそこそこ理解できると思う。

 

「たかじんの何でも言って委員会」も議論沸騰

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