伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。

2023-05-11 22:09:38 | 実用書・ビジネス書
 ビジネスシーンで意見を求められたり質問されたときに速やかに自分の意見を言葉にできるようトレーニングすることを勧め、その方法を提案する本。
 課題を設定し(巻末にその例が500挙げられています)、それについて思いついた答えを1つ書き、続いてその答えについてそれってどういうこと(より具体的にはどういうこととか、言い換えればどういうことという趣旨かと思います)と考えて書き出していき、その後そう考えた理由を1つ書き、やはりその後それってどういうことと書き出していく、それを1つの課題につきA4紙1枚に2分間で書く、それを1日3回行うということを推奨しています。
 紙に書き出すことは、私の場合、準備書面(裁判所に提出する、主張を書いた書面)作成や、尋問準備ではよく行っていて、それで頭が整理され、主張の論理立てや尋問の流れができていくということを経験しています。その場合は、それまでにさまざまな材料集めをし、その都度目を通し、考えていたのを寝かせた上で、最終段階でやりますし、きちんと組み立てます。そういうときに、紙に(私の場合手書きで)書き出して行くことが有効なことは体感しています。この本で求めているのはそういうことではなく、より軽い段階で速やかに言葉にするための訓練なので、短時間で繰り返すことが大事で、著者は「深掘り」と言ってはいますが、よくいわれる「なぜ」を5段階6段階繰り返すというようなことではなくて、言い換えるうちに具体化され思いにフィットする言葉が出てくるという実践です。
 この本では、自分が考えている(感じている)けれども言葉にならないモヤモヤした状態のものを言語化することをテーマにしているのですが、老化のために言葉が思い出しにくくなっていることへの対策にもなるものでしょうか。


荒木俊哉 SBクリエイティブ 2023年4月6日発行
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