読書があまり進まないので、午前中は「聖母の美術全史」は脇に置いて、「生命の大進化40億年史 古生代」(土屋健、フルーバックス)をめくってみた。
すでにエディアカラ紀の第1章「始まりの時代」は読んでいるので、本日は古生代の始まりであるカンブリア紀の「爆発的進化の時代」から。
高校の地学の教科書的な記述であるが、私が高校生の頃はエディアカラ紀やエディアカラ生物群の記述はなかったし、ストロマトライトや生痕化石についても記述はなかった。以前から興味のあったハルキゲニアの復元図などを興味深く目を通して、楽しんだ。第2章は半分ほどで本を閉じた。
午後からは、「聖母の美術全史」にもどり、一日がくれた。眼科に行くのを忘れてしまった。
第5章「聖母像の広がり 植民地・民衆への浸透」を読み終えた。ヨーロッパを離れて、スペイン・ポルトガルのアメリカ大陸、特に植民地化された中南米での「聖母」像の広がりについて記述されている。
「中南米の教会の多くには、空間恐怖症のように内外の壁面を、極彩色のストゥッコ(漆喰装飾)や彩釉タイルで埋め尽くすウルトラ・バロックと呼ばれる様式が見られる。‥スペイン美術の背景にあったイスラムの装飾様式と先住民のインディオの造形性とが、バロックによって統合されている。」(2.中南米の聖母)
「(聖母像は)インカ帝国の最高神であったパチャママのイメージが重なっているといわれている。パチャママは丘や山や川などと同化していると考えられたいたアンデスの地母神である。」(2.中南米の聖母)
「レタブロ(メキシコで民衆用の小型の聖画や奉納画)は稚拙で型にはまった図像が多いとはいえ、現在はメキシコの代表的な民衆芸術として美術館にも飾られるようになった。‥レタブロには聖職者が登場することは稀であり、奉納者と神との直接的な交流が強調されているという。そしてそこに庶民による教会や権威への抵抗が読み取れるという。」(2.中南米の聖母)
「聖母のイメージは複製されることによって世界中に伝播し、社会全体に拡散し、個人レベルに浸透した。信者は単に眺めて祈るだけでなく、献灯や献花、抱擁や接吻によって積極的に像に働きかけ、身に着けることで命を吹き込んで北のである。聖母像の大半はこうした信者との相互作用と交感によって成立しているのだ。美術というより狭い領域を大きく超えた大きな文化であるといってよい。」(4.「美術の時代」の聖母像の普及)
この雨の中、盛んにオナガ(尾長)が鳴いている。つがいで少なくとも2組がいるようだ。昨年までは耳にすることのなかった鳴き声である。スズメ目カラス科オナガ属と分類されるとのこと。ネットで画像を拾ってきた。大きささムクドリ大でキジバトに近いようだが、カラスとは違い見た目は美しい。
・留鳥
・雑食で、昆虫、果実、種子等を常食
・普段は高いところにとまり、群れで行動
・カラスの仲間とあって学習能力は高い
・警戒心が強く、巣が襲われた場合などは集団で防衛にあたり、攻撃性がある
などが分かった。今年になってこの団地に住みついた可能性が高い。
警戒音は大きくそしてだみ声に近いが、つがい同士の鳴き交わしは愛嬌があるらしい。私は警戒音しか聞いていない。
カラスと違って生ごみなどをあさる確率は低そうだが、警戒心の強さと攻撃性から考えると、団地内でさまざまな意見が出てきそうである。駆除などは出来ないが、巣をどうするかなど、対応は難しそうである。
横浜市瀬谷区の区の鳥、大和市の市の鳥として指定されている。