結構面白い。好みが分かれるかもしれないが、あの、世紀末的な映像もいい。黒沢清の一連の作品を見続けいるファンからすると、あ、またやり始めたか、と分かる、例の世界なのである。
言葉にはしづらいが、魔力・魅力というか、そのまま強烈に惹かれてしまうものがあって、気がつくと黒沢清にどっぷり浸かっている自分を見つけるのである。イメージ的には「回路」に近いかな。
その意味では小西真奈美がやはりいい。ただいるだけ . . . 本文を読む
人間が生きるうえで必要なものは何なのか、自由という究極な人類の希求を絶たれても人は生きていくことが可能なのか、そこまで考えさせられる広い映画だ。
演出も淡々と描いており観客こそすべてを知っているといううまい描写で素朴で素晴らしい。こんな、ある意味単純な話でありながら起伏もあり感情のほとばしりも感じられる計算された演出である。
ある意味、当時東ドイツでは国民全体にいわば監獄を強いていたということなの . . . 本文を読む