映画ってどんな手法で、どんなテーマでも何かを描くのは自由だけれど、この映画は何か、映画を製作する側の悪意とまでは行かないが、人間をテーマにしている割に人間を材料にした計算高い何かを感じてしまうのである。
究極の人間の生存への選択をテーマにしたものは過去限りなくある。「生と死」をかけた二択選一の映画では、少し前にナチス収容所で自分の息子と娘を選択させられた母親の悲劇を鋭く掘り下げた「ソフィーの選択 . . . 本文を読む
借金に負われ家族と別居し睡眠時間もなく働くおじさんと、心の不安を抱えながら、それでも明日への足取りを歩もうとする韓国女子大生との心の交流を描いた小品です。
題材が地味で、通常ならば映画化しにくい作品だと思われるが、それだけに逆に新鮮でもある。市川染五郎と相変わらずの竹中直人以外は著名な俳優はいないが、いかにも手作りの作風で好感が持てる。
撮影場所が松本で自然に恵まれた所であることも好印象だが、 . . . 本文を読む