リストラ請負会社に勤める凄腕面接官が主人公。この時代に読みたくないような内容だが、どうしてどうして、つらいハナシではなく、とても明るくそしてやはり厳しいハナシだ。
こんないたたまれないハナシを興味津々と読み進められるのは作者の社会への明晰な分析と何よりも人間へのたゆまない造詣のなせるわざかな。
ミステリー以外は最近小説を読んでいなかったので、僕にとってはとても新鮮だったし、何かすっぽりと普通の . . . 本文を読む
とんでも怪作と結構づけ、独り愉しんじゃいました。まあ、だいたいアメコミものでしょうから、原作がどうなのか全く分からないですが、今までの歴史転回点に超ヒーローが画策していたなんて、その発想がまずいい。
ところが最初にヒーローの一人が殺されてからまどろこしい展開に付き合わされ、その、「行っては戻り」のゆらりゆらりのとろーいリズムが変に気に入ってしまい、スターの一人もいないB級俳優たちの意地のようなも . . . 本文を読む
何か古く1960年代のノスタルジーを深く感じさせる映画を垣間見た気がする不思議な映画であるが、その甘さとは別に、映画を題材に、映画とは何かを主題にしたその突っ込みどころは、これが初演出のチャン・フンの映画構築の大きさを物語っており、なかなか微笑ましいものはあった。また映画への噴出力がそこには感じられる。
リアルな映画って、何? リアルな映画でもやはりそこにあるのは完全なる虚構だということ。僕たち . . . 本文を読む