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南極料理人 (2009/日)(沖田修一) 70点

2009-08-27 10:48:27 | 映画遍歴
南極といっても海岸から程遠い、更に富士山より高い山岳の僻地での1年半の耐寒生活。むさい8人の男性ばかりの共同生活。個室はあれど超狭く、まあ想像を絶する環境なんだろうなあとは思う。

映像では、彼らの仕事ぶりはほとんど紹介されず食事シーンのオンパレード。こういう過酷な24時間で食事が唯一の癒しの空間だというのは分かるけれど、だからって何なんだろうなあと思ってしまう。そういう未知の世界に好奇心はあっても、それは「あ、そうなんだ」で終ってしまう何かであるのも事実なんだ。

ちょっと面白かったのは電話交際が破綻した後見つけた帰国時の成田で待っていた交換手の美女の存在と、平気そうでいて実は夫と離れて意外と元気のなかったという【西田尚美】の麗しき妻の姿ぐらいか。

まあ、日本に帰ってきて家族で遊園地に行き、まずいハンバーガーをうまいといってしまうラストも映画的に別に新味はないね。なぜなら僕はこの映画から何の発見もしなかったから。そういう意味では同じ食材を扱っていても「かもめ食堂」は一線を画していると思う。フィンランドという別世界というからではなく、そこには漂白した人生があった。この違いは大きい、と思う。

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