冒頭からの80ページ辺りが、遺伝関係の学術的内容が豊富で、少々食傷気味であったが、その壁を超えるとなんとまあ、すごいミステリーであることよ。
この怒涛とでも言うべき迫力はどこから生まれるのか、恐らく真犯人に行き着く真相に辿りつく人はほとんどいないとは思われるが、あまりのトリックに泡を吹き驚く始末。スゴイです。
第2作でこんなミステリーを献上する市川 憂人氏って、想像するからに緻密な脳細胞を持っ . . . 本文を読む
これは面白い。とてつもない傑作だと思う。大した題材でもないように思わせておいて、それはそれは洞察力も深く、幅広だ。アメリカ映画って今、絶頂期なのか、とさえ思われるほど。すべてにおいて一級品の筆致がする。もうたまげた。
現代社会をウイットの利いた醒めた目で、そしてところどころあったかい眼差し。
いやあ、2時間めちゃ短かった。これぐらい文明批判が鋭いとシリアスドラマがコメディに変質する。この洗練さ . . . 本文を読む
小西真奈美さん、久々の出演作。朝早く起きて、確かな足取りで映画館へ。こんな気持ちは久しぶり。前作「振り子」はあの不幸な身の上がいまだ僕に尾を引いており、今回はどんな役なんだろうとものすごく気になった。
ということで、彼女の映画を見る吾輩はもはや通常の心境で映画を見ているわけではなく、彼女のシーンが出現するとドキドキしてしまうのである。いやあ、この年になって恥ずかしい限りであります。実は最近出演 . . . 本文を読む