総勢24人登場。全員演技達者な俳優たち。2時間20分。4人の文豪の葬式を通して語られる会話。それはそれは文学とは何かを、下ネタも踏まえて語られるすごい作品でした。すなわちそれはそのまま明治以降の人間史ともなる。
それにしても登場する文人たちとそのエピソード、意外とほとんど自分は知っており、そのことに我ながら驚く。文学に興味があったのだなあ。そういえば若い時、日本文学歴史帖などを長い白紙に延々と作っていたなあ。吾輩にもそんなまじめな時代もあった、、。
自分的には戦中派というべき、坂口安吾、織田作之助、太宰治を3人組のひとくくりにして戦後の文学を語らせるには、太宰はちと他の二人とは異質ではなかろうかと思うのである。後世の若者に与えた影響度からは太宰は漱石と遜色ないのではないだろうか(ちょっとほめ過ぎか)。
また、この演劇の語り手として二人の文豪が挙げられている。島﨑藤村と田山花袋である。二人とも自然主義派の中心人物だが、現代に与え、残ったものは意外と卑小ではなかろうか、、。
この辺りの、原作者高橋源一郎の意図はいかに?
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