■『世界の歴史 7 草原の王者チンギス・ハン』
監修:木村 尚三郎 漫画:久松文雄
「黄河文明→殷→周→秦→前漢→新→後漢→三国時代→晋→南北朝時代→隋→唐→(五代十国の乱世)→宋→元→明→」
・趙匡胤(ちょうきょういん):中国北部のモンゴル系遊牧民族・遼が攻めてきて和平を結び開封を都として宋をたてる。武力ではなく教育や法律で国を治める「文治主義」。狭き門の科挙試験に合格すると役人になれた。開封は栄えたが、遼・西夏が攻め入り、科挙の人数が増えすぎて国は衰え、中国北部のツングース系女真族の金に滅ぼされる。
・朱熹(しゅき):儒学者で宋学(朱子学)を大成した。のちの日本にも影響を与える。
「とおい昔、モンゴル高原に天の命を受けて生まれた蒼い狼がいました。その狼は美しい雌鹿を妻にしてバイカル湖をわたり、オノン川のみなもとにあるブルカン岳のふもとに住むようになった」という古い伝説がモンゴル民族にあった。
●チンギス・ハン:名はテムジン。妻はボルテ。父イエスゲイがタタール族に毒殺されると民は去り、17歳になったテムジンはタイチウト族に捕らえられる。力のあるワン・ハンの後ろ盾を受け、妻を連れ去ったメルキト族と戦い勝利しモンゴル族の英雄となり、部族長会議で神の意志によりハン(長)となる。その後モンゴル全土を統一。大モンゴル帝国を築く。さらに万里の長城を突破して華北の金を支配。西アジアのホラズム国を7年目で征服。西夏の遠征の際、狩りで落馬し病死。
・オゴタイ・ハン:チンギスの三男。モンゴルの第二代ハン。金を征服。旅人が新しい馬に乗り換え、宿屋もある「駅伝」制度を作った。四男のトゥルイは途中で病死。息子バトゥはロシア、東ヨーロッパを征服。トゥルイの長男モンケ・ハンも病死。
●フビライ・ハン:トゥルイの次男。第五代ハン。都を燕京(現在の北京)に移し大都と呼び、国名を元と改めた。
・元寇:蒙古襲来。1度目を文永の役(1274年)、2度目を弘安の役(1281年)という。二度とも台風に遭って失敗。
●マルコ・ポーロ:イタリア商人。旅行記が『東方見聞録』となる。ジパング(日本)を黄金の島として紹介し東洋への憧れからヨーロッパ人を航海に促した。フビライに仕え、17年間元に滞在。
・光武帝(こうぶてい):フビライの死で紅巾の乱が起き元は滅び、乱の指導者の1人朱元璋は南京で即位し国号を明と定めた。
・チムール帝国:チンギスの血をひくトルコ系貴族チムールがたてた。33歳でサマルカンドを征服。13年間で中央・西アジアの大部分を支配する大帝国を築く。
・ムガル帝国:チムールの子孫バーブルが西北インドに侵入してたてた。
・タージ・マハル:ムガル帝国第五代皇帝シャー・ジャハーンが病死した愛妻ムスターズ・マハルのために建てた墓。
・オスマン・トルコ帝国:指導者オスマン・ベイがたて初代皇帝となる。息子オルハンは東ローマ帝国を攻める。捕虜はイスラム教徒にして戦士として教育され皇帝直属の精鋭部隊「イエニ・チェリ」とした。メフメト二世がコンスタンチノープルを落とし東ローマ帝国は滅びた。「世界の帝王」と呼ばれたスレイマン一世の時代に最も栄えるが、スペインを中心とする連合艦隊に敗れる。
・アンコール・ワット:カンボジアで9~15世紀にかけて古代クメール帝国が栄え、都には寺など優れた建造物が造られた。
・アーナンダ寺院:11~13世紀。バガン王朝が栄え(今のビルマ)、インドの文化をとりいれた仏教美術が生まれた。
・密教:8~11世紀にインドで栄えた仏教のひとつがチベットに伝わる(ラマ教)。最高の指導者はダライ・ラマで活仏(生きた仏)と信じられている。死後は東の方向で1年間に生まれた男子の中から1人選ばれ、生まれ変わりとして次のダライ・ラマとなる。今でもチベット、モンゴル、ネパールで広く信じられている。
●朝鮮の歴史:新羅の朝鮮半島統一→10世紀はじめ弓裔が高麗をたてる→チンギス・ハンの侵略を受け和平を結ぶ→李成桂が李朝(李氏朝鮮)をたてる(倭寇を退け、ハングル文字、世界最古と言われる銅板活字が作られた)→豊臣秀吉による壬申の乱・丁酉の乱が起き、清(しん)の支配下となる→19世紀。清、ロシア、日本が朝鮮半島をめぐって日清戦争、日露戦争が起きる→日本の支配下となり約500年続いた李氏朝鮮は滅びた。
監修:木村 尚三郎 漫画:久松文雄
「黄河文明→殷→周→秦→前漢→新→後漢→三国時代→晋→南北朝時代→隋→唐→(五代十国の乱世)→宋→元→明→」
・趙匡胤(ちょうきょういん):中国北部のモンゴル系遊牧民族・遼が攻めてきて和平を結び開封を都として宋をたてる。武力ではなく教育や法律で国を治める「文治主義」。狭き門の科挙試験に合格すると役人になれた。開封は栄えたが、遼・西夏が攻め入り、科挙の人数が増えすぎて国は衰え、中国北部のツングース系女真族の金に滅ぼされる。
・朱熹(しゅき):儒学者で宋学(朱子学)を大成した。のちの日本にも影響を与える。
「とおい昔、モンゴル高原に天の命を受けて生まれた蒼い狼がいました。その狼は美しい雌鹿を妻にしてバイカル湖をわたり、オノン川のみなもとにあるブルカン岳のふもとに住むようになった」という古い伝説がモンゴル民族にあった。
●チンギス・ハン:名はテムジン。妻はボルテ。父イエスゲイがタタール族に毒殺されると民は去り、17歳になったテムジンはタイチウト族に捕らえられる。力のあるワン・ハンの後ろ盾を受け、妻を連れ去ったメルキト族と戦い勝利しモンゴル族の英雄となり、部族長会議で神の意志によりハン(長)となる。その後モンゴル全土を統一。大モンゴル帝国を築く。さらに万里の長城を突破して華北の金を支配。西アジアのホラズム国を7年目で征服。西夏の遠征の際、狩りで落馬し病死。
・オゴタイ・ハン:チンギスの三男。モンゴルの第二代ハン。金を征服。旅人が新しい馬に乗り換え、宿屋もある「駅伝」制度を作った。四男のトゥルイは途中で病死。息子バトゥはロシア、東ヨーロッパを征服。トゥルイの長男モンケ・ハンも病死。
●フビライ・ハン:トゥルイの次男。第五代ハン。都を燕京(現在の北京)に移し大都と呼び、国名を元と改めた。
・元寇:蒙古襲来。1度目を文永の役(1274年)、2度目を弘安の役(1281年)という。二度とも台風に遭って失敗。
●マルコ・ポーロ:イタリア商人。旅行記が『東方見聞録』となる。ジパング(日本)を黄金の島として紹介し東洋への憧れからヨーロッパ人を航海に促した。フビライに仕え、17年間元に滞在。
・光武帝(こうぶてい):フビライの死で紅巾の乱が起き元は滅び、乱の指導者の1人朱元璋は南京で即位し国号を明と定めた。
・チムール帝国:チンギスの血をひくトルコ系貴族チムールがたてた。33歳でサマルカンドを征服。13年間で中央・西アジアの大部分を支配する大帝国を築く。
・ムガル帝国:チムールの子孫バーブルが西北インドに侵入してたてた。
・タージ・マハル:ムガル帝国第五代皇帝シャー・ジャハーンが病死した愛妻ムスターズ・マハルのために建てた墓。
・オスマン・トルコ帝国:指導者オスマン・ベイがたて初代皇帝となる。息子オルハンは東ローマ帝国を攻める。捕虜はイスラム教徒にして戦士として教育され皇帝直属の精鋭部隊「イエニ・チェリ」とした。メフメト二世がコンスタンチノープルを落とし東ローマ帝国は滅びた。「世界の帝王」と呼ばれたスレイマン一世の時代に最も栄えるが、スペインを中心とする連合艦隊に敗れる。
・アンコール・ワット:カンボジアで9~15世紀にかけて古代クメール帝国が栄え、都には寺など優れた建造物が造られた。
・アーナンダ寺院:11~13世紀。バガン王朝が栄え(今のビルマ)、インドの文化をとりいれた仏教美術が生まれた。
・密教:8~11世紀にインドで栄えた仏教のひとつがチベットに伝わる(ラマ教)。最高の指導者はダライ・ラマで活仏(生きた仏)と信じられている。死後は東の方向で1年間に生まれた男子の中から1人選ばれ、生まれ変わりとして次のダライ・ラマとなる。今でもチベット、モンゴル、ネパールで広く信じられている。
●朝鮮の歴史:新羅の朝鮮半島統一→10世紀はじめ弓裔が高麗をたてる→チンギス・ハンの侵略を受け和平を結ぶ→李成桂が李朝(李氏朝鮮)をたてる(倭寇を退け、ハングル文字、世界最古と言われる銅板活字が作られた)→豊臣秀吉による壬申の乱・丁酉の乱が起き、清(しん)の支配下となる→19世紀。清、ロシア、日本が朝鮮半島をめぐって日清戦争、日露戦争が起きる→日本の支配下となり約500年続いた李氏朝鮮は滅びた。