メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『イーハトーブ幻想 KENJIの春』(1996)

2010-03-18 20:42:56 | 映画
『イーハトーブ幻想 KENJIの春』(1996)
監督・脚本:河森正治
声の出演:佐野史郎・國府田マリ子・磯部弘・大塚周夫・平井直子・藤村恵一 ほか
音楽:上々颱風

「オレは・・・修羅なのだ」

「宮沢賢治生誕百年記念作品」とのこと。『銀河鉄道の夜』でもおなじみの、ますむらひろしが描いていて、
登場人物が猫、犬などの動物に代えられていることによって、重くなりがちな話も童話のように感じられる。
賢治の声を佐野史郎がやっているのは意外だが、違和感なし/驚

あらすじ
質屋の息子という裕福な生まれでありながら、貧しい農民相手に金を貸し借りする父に反発。
教師を辞めてからは、自らも農業を営み、その想像以上の難しさと苦しみを知る。
農民からは「金持ちの道楽」と陰口を言われる。
肥料の配合などを農家に教えるが、天候悪化などで挫折。
「自分も農家と同じ状況で、同じものを食べなくては」という信念を曲げずに、どんどん痩せ衰える。
その間にも出筆のほうは留まることを知らず書き続けた。『春と修羅』を自費出版するがまったく売れず。
一番の理解者であった妹トシが病死。友人も軍人の道を歩む。


自然とじかに触れながら、その本質と関連性をカラダで覚えてゆく。
賢治みたいな先生がいたら、ほんとうに平和で自由な子どもが育ってゆくだろうに!
「下ノ畑ニ居リマス」の文字は今でも近所の子どもたちによって残されている。

挿入歌には賢治の詩が使われている。
上々颱風の沖縄民謡風のメロディとフシギな化学反応を起こしてハマってる。



「序」

わたくしといふ現象は
假定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です

コメント

文京ふるさと歴史館×印刷博物館

2010-03-18 20:08:02 | アート&イベント
予報では「晴れのち雨マーク」だったから、一応折りたたみ傘を持って出たけどいらなかった
今日は歩く気マンマンでスニーカーv やっぱ町歩きにはこれだな。どこまでも歩ける気がする
本日出掛けたのは、こちら↓↓↓

文京ふるさと歴史館


誰か知り合いに会うんじゃないかと若干ビクつきながらも、通勤の近くにこんな立派な施設があるなんて知らなかった/驚
さすが区立、一般100円て安さなのに常設も企画展もかなり充実してて見応えあり。
入り口のドアが壊れてて騒音だったのと、高齢者の団体様がやって来て見学15分足らずで嵐のごとく去っていった。

▼企画展:火鉢―暮らしのぬくもり展―
季節柄ということで火鉢の展示。昔から使われてきて、浮世絵などにも描かれるほど人々の暮らしに欠かせなかった道具。
様々な形、模様、用途があるんだなあ!お酒を温めたり、煮物を作ったり、手足を温めたり。。
昔の道具をミニチュア化したままごとセットもほんとに可愛い!

常設展
詳細はサイトを参照のこと。1Fには映像のほか、火消し、防火水槽、印刷機、掘り起こされた人骨まであった。
90秒間でバラバラになった発掘土器のレプリカを復元するってゆうゲームがあって、磁石でくっつく仕組みなんだけど90秒は短すぎるっ!
もっとじっくりやれたらなあ!全然うまくはめられなかった(パズルは得意なのに

2Fは和室の復元や、いろんな道具の展示が面白かった。こうして見ると、文京区は「医療機械」、「教育・文学」、
「印刷・出版」の栄えた町だったことが分かる。なんとなくしっくりくるのもうなづける。
「かねやすまでは江戸のうち」と詠われた「かねやす」さんは、歯磨き粉で繁盛してたとか。今じゃ洋品店ぽいけど?
プロレタリア文学の『太陽のない街』なんてちょっと読んでみたいな。

たくさんの文学者たちが住んだ街ということで、館内の地図にもあった宮沢賢治の旧宅まで歩いてみた。
ブラタモリでも紹介してた「炭団坂」を下って右へ少し行ったところに看板があったけど、
「右隣りのビルの2階中央あたりに・・・」て書いてあって、すっかりマンションになってました


そのまま、後楽園を過ぎて、凸版印刷内の博物館へ↓↓↓

印刷博物館


これはすごかった!!! まず、B1Fの「プロローグ展示ゾーン」からしてもうスゴイ!!!
壁に絵を描いてた時代から、デジタルの未来へ向けて、印刷と文字の歴史の流れが大体分かる仕組みなんだけど、
ロゼッタストーンのレプリカも、梵語も、コーランも、マヤ文字も、曼荼羅も、グーテンベルクも、
東京オリンピックのポスターや、めんこ、たばこの箱、手で回して見るパラパラマンガとか、
ここだけでも夢中になって、浪漫にひたって、何往復もしてしまった(はふぅ~

でも、その奥が「総合展示ゾーン」で、もうなんてゆうか印刷の歴史を完全網羅してて、さすがすげいやトッパン!
「特別コーナー」は「コレクション展~ビジネス文明開化」てことだったけど、常設に押されて記憶に残らなかった
展示物は重厚な木造りの台?に乗ってて、テーマごとに分けられてて、台ごとにタッチパネルの説明映像が流れる仕組み。
全部見たいのは山々だけど時間がいくらあっても足りなそうだったから、ポイントごとにある実際触って体験できるものをやってみた。

画面に出てきた文字と同じように、反転した文字を並べるゲームはトロさゆえにNGブザーが何度も鳴って、係員さんがヘルプしに来てくれたw
「マゼンタ」「シアン」「ブラック」「イエロー」の4色を重ね合わせて鳥のカラー印刷になるまでや、
活版印刷の工程、浮世絵製作の工程、蓄音機からは昔の歌謡曲が流れてるし、近代コーナーにはホログラムまである!
ポストカードサイズのカレンダーに4色刷りをしていく体験コーナーでは、可愛いカードが出来上がった(写メ参照v

1Fでは、今までのイベントで作ったポスターの展示がされてた。
2Fはレストランとカフェらしいが、会社の人たちや、取引先の人たちばかりじゃないかと思って寄らなかった。
これだけの展示物をたった300円で見れるなんてお得すぎ。やっぱ印刷&出版業って夢があるなあ!
初心に戻って、自分が紙や、文字の世界が好きなんだってシンプルな基本を思い出した

後楽園までまた歩いて戻って、最寄り駅まで戻った時はもう18時過ぎてて、風が寒いっ!
初春の朝晩の寒さをあなどってはなりません。。
でも、風が強くてもマスクをしてると全然違う。花粉予防にマスクって効果あるんだって改めて実感。

夕飯はまた華屋与兵衛で鶏釜飯を食べたv
お客さんはやっぱりおばちゃんばかり。すると話すことは病気や、年金や、噂話。
「お父さんなんて別にほかにお金使い道ないからいいのよ~」
「お父さんがもし先いっちゃったら、お金のこと全然分からないから、今のうちに知っておかないと」
・・・なんだか、世のサラリーマンのお父さんてば悲しい。。

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