Juwatゼミの博士課程院生Yさんのfacebookへの書き込みを読みました。
それは東京経済大学が面倒見が良い大学として20位にランクされたという内容。
Yさんのように卒業論文作成における留学生への日本語サポートやTAとしての働き方により「面倒見がよい」と評価はされたとのではないかと捉えるのも当然かもしれません。
しかしながら、いったい「面倒見がよい大学」とは何なのでしょうか?
D社によると「面倒みがよい大学」の根拠は全国700高校の進路指導教諭へのアンケート調査がベースだそうです。
具体的には「面倒見がよい大学」を5校あげてもらい、
最初の大学を5点。
最後の大学が1点。
それで計算し出された数値をもとに並び換えられたイメージ調査データなのです。
はたして、それは「客観的なデータといえるでしょうか?」
アメリカの大学で実施されているように大学に在籍している全生徒に対して公的な「満足」調査が行われているわけでは決してありません。
繰り返しますが高校教諭が感じる大学に対してのイメージ調査なのです。
四季報、東洋経済、サンデー毎日などに掲載される大学関連記事の殆どのデータソースは「D」社からのモノなのです。
加えて、各紙に掲載される記事の多くはD社のYさんが書いていることも記事に記載されています。
私が考えるに、データ加工の仕方によっては意外な大学を抽出してランクインさせることも可能だということです。
例えば、
・就職に力を入れている大学
・教育力がある大学
・グローバル教育に力を入れている大学
・研究力が高い大学
・改革力が高い大学
・小規模だが評価できる大学
・入学後、生徒の満足度の高い大学
・入学後、生徒を伸ばしてくれる大学
・生徒に勧めたい国公立大学
・生徒に人気のある大学
適当なカテゴリーを設定してできるだけ多くの大学をランキングする手法。
なんらかのカテゴリーにランキングされた地味で知名度のない小大学はプチ喜びです。
広告記事ではない形式をとっているので記事内容を完全に信じてしまうYさんのような人は多いと思われます。
その記事が掲載された雑誌には該当大学、特に私立大学は広告を打こと間違いなしです。
さらにネットにはバナー広告を出すことも考えられます。
そもそも広告をうちたい大学の希望に沿うように、該当大学がランクインするような設問が設定される場合もあるはずです。
今回の総まとめです。
「面倒見がよい大学」にランキングされたことを単純に喜んではいけないということです。