こちらは食用のクルミです。サワグルミとは別属です。これもサワ沿いに時々見られますが、深山には見られません。樹の根元はあまり他の植物が生えないことが知られています。この作用をフトンチッドといいますが、葉から特有の物質を分泌し雨などによって地面に散布することで、他種の発芽などを抑制していると考えられています。
ブナ林の渓流沿いにはトチノキなどとともにごく普通に見られる落葉高木です。紅葉が綺麗だとか花が綺麗だとか、特別注目を浴びるような要素がない地味な樹です。クルミと付いても食用になるわけでもありません。材が高価なものでもありません。
開発が進んだ沢沿いによく高木が残っています。あまり利用価値がないせいなのでしょうか。でも、礫を含んだ土壌をがっちりと掴んで安定させ水の浄化に力を発揮しているブナの森の重要な構成種と考えられています。
開発が進んだ沢沿いによく高木が残っています。あまり利用価値がないせいなのでしょうか。でも、礫を含んだ土壌をがっちりと掴んで安定させ水の浄化に力を発揮しているブナの森の重要な構成種と考えられています。