きれいな可愛い花です。湿地に生えるといいますが川原など案外乾燥気味のところにも見られます。しかし、日当たりが良いやや荒地気味のところが好きそうです。棍棒状の雌しべが特徴で他種と区別できます。花後の実がアカバナ科の特徴で長い鞘のなかから白い綿毛を持った種子が出てきます。
ヒシが繁茂している水面に白い花が点々と咲いています。よく見るとハエの仲間が盛んに訪れていますから、花粉の媒介者はこのグループなんでしょうか。ハエの仲間は匂いに誘引されるというのが一般的な考えですから、ヒシの花からは誘引する物質が出ているのでしょうか。手が届かず簡単に花をとって匂いを嗅ぐことができないのでこれは次回の宿題にしておきます。
山のため池を訪れるとヒシが繁茂していました。ヒシは富栄養の状態で大繁茂しますからこれが増殖している池などは富栄養化が進んでいることになります。水草は条件が整えば爆発的な増殖を起こすもの。環境変化の目安になります。
林の中では秋の気配が濃厚になってきました。そんな中ムカゴをつけている2種類の植物に出会いました。ヤマノイモ(ヤマノイモ科)とムカゴイラクサ(イラクサ科)。どっちがどうか分かりますか?不思議とどの節にも2ケづつムカゴが付いています(3ケ以上もありますよ)。ムカゴイラクサは越後ではアイコという山菜として利用しています。針状の棘があってこれに触れると痛い!ヤマノイモは自然薯(じねんじょ)ともいいますね。
散策路に白く銀色に輝く蝶が活発に飛び回っています。葉に止まって僅かに翅を広げた隙間から赤い文様が見えます。ウラギンシジミの雄。何か引き付ける匂いでも発しているのでしょうか、地面の特定の場所をいったりきたり。遠くに飛翔したかと思えばまた舞い降りてくる行動を何度も繰り返します。花には来ない蝶の一つ。6月頃から発生しているとされますが、8月下旬から目立つ様になった気がします。
春の山菜で「シドキ」と呼ばれるものです。1mほどに成長して沢山の白い筒状の花をつけた大株がありました。一見つぼみなのか開花しているのか計りません。近づいて観察すると先端が僅かに開いて蘂が覗いているのが確認でき開花中であることが分かります。この種は、つぼみの段階で花筒が白くなり花序全体にそれをちりばめることで花弁のはたらき(昆虫を誘引する)をしているようにみうけられます。それとも、特殊な匂いで昆虫を引き寄せているのでしょうか。
杉の林の中の山道に一株のイヌホウズキが花を見せています。遠い昔の帰化植物ということになっていますが、最近の帰化植物とは違いおとなしく在来の種とともに生活しているようです。ナス科の植物は有用植物と猛毒植物が混在しているのですが、これは毒をもつほうの種。「ホウズキ」といっても口にしてはいけません。