森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤマドリ

2010年01月19日 | 自然観察日記
 早朝、雪の様子を見に外へ出たときのこと。突然バタバタと大きな羽音。何事が起こったのかと肝を冷やしましたが、二手に分かれて飛び立った主はヤマドリです。頭部の赤い文様を確認しました。路面に落ちている餌でも探しに来たのでしょうか、この大雪ですから消雪装置などでむき出しになっている路面は多くありません。野鳥も難儀しているんですね。ニアミスが起こるのも確率が高くなっているようです。
 それにしても、我が家で近年今まで見なかったものを見かけるようになりました。昨年のキツネ、タヌキ、ハクビシン(姿を確認していません。鳴き声だけ)、ハヤブサ、アオバズクと今回のヤマドリ。まだイノシシは来ていませんが・・。
 とっさのことですからその姿を写真に収めることなどできませんが、せめて足跡で伝えることにします。脇の長靴の跡は私のもの。

コナラの枝折れ

2010年01月18日 | 自然観察日記
 久しぶりの大雪で、数日てんやわんやの日。気が付けば1m越してしまいました。ここまで来ると「白い悪魔」といったほうがいいのかもしれません。朝早くからの雪処理は腰に来ますね。
 この冬は12月のドカ雪と合わせて着雪被害が大きくて、本当に痛い目にあっています。雪の重みは想像以上、庭木に限らず野山の木々も苦戦しているようで、公園の中では枝折れ木が結構目に付きます。

おたま ぴぴ

2010年01月17日 | 自然観察日記
 我が家のペットぴぴ。毎日何かしら話題を提供してくれるのですが、最近身につけた技というか遊びというべきでしょうか、不安定なおたまのなかに止まるというのがあります。だいたい、誰かが台所にいるときに見せる行動で、「こんなことも出来るよ」とでもいいたげに「ピピッ!」と鳴いて知らせます。しぐさが可愛いので許すことにして、写真をパチリ!

フキタンポポ

2010年01月16日 | 自然観察日記
 フクジュソウと思いきや、これは別種のフキタンポポ。大陸育ちのキク科の多年草で、キンポウゲ科のフクジュソウとは全く系統が異なります。最近よく見かけるようになりましたね。
 全く系統が異なる2つの種でありながら、見た目がよく似ていることがしばしばありますね。生活する環境がそうさせるのだという考えがあり、生活形といいます。これもその一例なかな・・・。
 ともあれ、フクジュソウでもフキタンポポでも咲いた花をみると春の訪れが待ち遠しくなります。

フチベニベンケイ

2010年01月15日 | 自然観察日記
 フチベニベンケイの花です。ベンケイソウ科の花は原則5数性。でも、たまたま見ていた花が6弁です。花弁もしべも6個です。他にもあるかと探しましたが、この鉢はこれ一花、偶然変異した株なのでしょう。三つ葉のクローバーの中から、四葉を探し当てたのに似ています。
 形質の変異の生じ方はどうなっていたのでしょうか。一般にこういう変異を「異数性」といいます。倍数体のような「倍数性」とは細胞の中で起こる変化のプロセスが異なると思われます。直接見ることは出来ない世界、たまにはそんなことを思い巡らすのも面白いものです。

リスの宴会跡

2010年01月14日 | 自然観察日記
 降雪が収まって里山の近辺を散策すると、雪の上に動物の足跡が残っています。足跡を調べるとどの動物がどの方向へ移動して行ったかなどが分かりますから、その追跡も面白いなとおもいつつまだ一度もやっていません。本格的に追跡するとなるとかなりの決意が必要で、やっぱり一人では心もとない・・・。
 山の動物は、なかなか姿を見ることはできません。いくら追跡してもどこかではぐらかされそうで、実際は痕跡を見つけては満足することになります。
 松の木の下に絵のような状況が展開していたら、宴会だったということにして。リスのマツボックリを食べていた跡でした。

森の妖精探し・・・葉痕 ⑥

2010年01月13日 | 自然観察日記
 ヤマウルシです。見る人によっていろいろなものを連想させまます。とても面白い葉痕です。冬芽はいわゆる裸芽で苞(ほう)葉はありません。ビロード状の茶褐色の毛で一面に新芽を覆っています。この程度でも冬場を越せるのですから、越後はそんなに寒くはないんでしょうね。

エゴノキの残果

2010年01月12日 | 自然観察日記
 エゴの残果です。結構いろいろなものが冬枯れの野山にもあるものです。春には白い花を鈴なりにつける里山の代表的な樹ですね。その後果実も鈴なりで、いつしか落下するのでしょうがまだ落ちきっていません。サポニンという成分を含んでいてえぐいことかからエゴノキというそうですから、実を動物が食べるというようなことはないのでしょう。硬いからにも覆われていてガードも固いようです。

森の妖精探し・・・葉痕 ⑤

2010年01月11日 | 自然観察日記
 ホウノキの葉痕。これはあまり面白くないですね。葉痕もそうですが最近個体数が多くなってきて里山の植生にはいい環境ではないようなきがしています。なくてはならない種であるとしても、もう少し抑制したほうが他の種とのバランスが良いようです。

ヒメスイバ

2010年01月10日 | 自然観察日記
 マツの木の根元の雪が積もっていない小さな宇宙。コケの中にヒメスイバのロゼットがいくつかありました。ごく普通に存在する雑草でもこの時期に見ると新鮮です。形もなかなか整っていていいですね。
 大陸原産の帰化植物、今では畑地などの厄介な雑草で荒地でも平気で繁殖しています。そんなところから植生が失われた荒地などの緑化植物の候補としていいようです。

森の妖精探し・・・葉痕 ④

2010年01月09日 | 自然観察日記
 これを見て何を連想しますか?古代のエジプトかどこかの兵士のイメージ・・。それとも埴輪でこんなのがあったような・・。これはサルナシの葉痕です。サルナシはキウィーの原種に当たるもので、越後の山地から亜高山まで生育しています。
 キウィーには思い出があります。最初に出会ったのはもうかれこれ40年も前でしょうか。新宿の果物専門店で見つけ大枚をはたいて1つ購入し、その中の細かな種子を取り出してプランターで栽培したものです。どこのどういう代物かという知識やら資料が全くなくて栽培していました。全くの手探り状態。ニュージランド産ということから地におろして以来、5年で雄木が7年で雌木が開花して結実しました。おそらく長岡(あるいは県内)最初のことだと思っています。いつしか我が家にはキウィーの大ジャングルが出来てしまっていました。(今はありませんが・・)
 キウィーと出会ったかなり後になってサルナシやマタタビを見たものです。葉痕の様子はキウィーとそっくりですね。