山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

毎日山を見ながら生きている

2015-04-13 20:07:37 | 風景
 昨日の森林散策会のとき立ち寄った春野町の「行師平」(ギョウシダイラ)集落。
 林道のような鬱蒼とした急峻な小道を蛇行した先に、わずかな人家があった。
 やっと雨が止まった天空の奥は、山と雲との葛藤の動きが流れている。

      
 そうした山を毎日眺めながら暮らしている杉本さんの話をみんなで聞く。
 都会の感覚だと不便さだけが気になるが、自然とともに生きる杉本さんの明るさにむしろ元気をもらう。

                   
 林業・茶業・野菜づくりをしながら、湧き水でわさび田を持っている。
 ワサビの花や葉を見せていただく。
 それを小分けしてみんなで食べてみる。
 ワサビというと根っこのイメージが強いが、全部食べられるのだ。

       
 小学校にはこの暗い林道を1時間以上かけて通学したという。
 「越木平」の眺望も素敵だったが、「行師平」の風景の中で生きる人間の強さというものが伝わってくる。
 近所にはむかしお寺があって、行者がいたことからこの地名がついたらしい。

                  
 開拓の集落、隣の「五和」地区の眺望もついでに見に行く。
 参加者はその風景を見ながら開放感に浸る。
 12時を過ぎていたので、立ち去ろうとしない参加者に「ゴールに向かいますよ」と冷徹に宣言する。

 観光地でもなく、名所もなく、特産物もこれといってなく、のないないづくしのムラだが、風景と人だけは魅力的なスポットだった。               


    
 
コメント (2)
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