あまりにも暑くて、しっかり昼寝を決め込む。それでも汗が湧いてくる。マスコミはクーラーの利用法を詳しく解説するが、わが家はクーラーがない。畑でちょっと動いては木陰で涼む。しばらく空を見上げると野鳥がフル回転しているのがわかる。しかし、じっとしていないのでどんな鳥かを捕捉できない。
そんなとき、電線に止まっている「ホオジロ」は堂々としている。ふつうはカメラを向けるとすぐに察知して逃げてしまうが、ホオジロはじっとしていて開けた場所がお気に入りだ。電線にゆったり止まっている多くはほぼホオジロだった。ときどき、キジバトやヒヨドリも確認するが短時間だ。
先月は、敷地内で「イカル」の美声が毎日のように響き渡っていた。口笛で歌うような会話するようなリズムに思わず手を止めて聴きほれる。しかしながら姿は一度も見ていない。ホオジロのように電線に止まってほしいと願うのだが。
ホオジロの鳴き声は「一筆啓上仕り候」とよく表現されるが、とてもそんなふうには聞こえない。字余りしてしまうのではないか。無理にあわせても、「仕り候」が浮いてしまう。
このくそ暑い大空の下で、凛と居住まいをただしているオープンな姿がかっこいい。都会に媚びず、里山の悠然を謳う生き方が気に入った。