労働意欲がなくなるとウォーキングに出かける。気分転換と筋肉のリハビリのためでもある。ふだんはついつい車の利用に頼る中山間地ではあるが、ときに歩いてみるといろいろ発見がある。先日は、道路のコンクリートの小さな隙間から「タケニグサ」(ケシ科)が2m以上の高さで伸びていた。その生命力は驚嘆するっきゃない。「タケニグサ」は裸地へ進出するパイオニア植物だ。わが抜根跡地にもすでにやって来てあっという間に大きくなる。
姿かたちから外来植物に見えるが日本の自生種だ。「遠くから見るとその種のようすが竹に似ている」説から「竹似草」となった。また、竹細工をするため青竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなるという俗説から「竹煮草」とも表記される。子どもの頃はこの茎を折るとオレンジ色の乳汁が出るのを楽しんだ記憶がある。しかし、この汁は害虫の駆除にも使われるほどの強力な有毒植物なので注意が必要だ。