先月末の横浜での路上観察の続き。消火栓のマンホールの外縁地紋に豹柄があった。オレンジ色とよくデザインがマッチしていて消火栓のイメージを変える斬新なマンホールだ。外縁の下側には消火栓を意味する「Fire Hydrant」を刻印しているのは外国人にも優しい。中央の「消火栓」のフォントもよく見るとデザイナーの伸びやかなセンスが伝わってくる。なお、中央の地紋のマークは横浜の波を表したのではないかと思ったが、どうだろうか。
また、歩道の煉瓦をそのまま採用したマンホールもあった。このところ、環境創造局のマスコット「だいちゃん」を中央に配置するカラー版もあるが、これはその前に作られていると思われるオーソドックスな「市章」がでんと鎮座する。ちなみに、そのマークは、「ハマ」のカタカナを合体させた横浜市の市章である。受枠には■マークを配列している。これだけでは水道用か下水用かわからないが、きっと合流としての用途ではないかと推測する。
さらにその歩道周辺には、小型の水道マンホールがあった。「仕切弁」の表示があったが、これは水道が破裂したりの事故の際水流を止めたりする機能があるものだ。水道管が枝分かれする所に多い。中央左の「V」記号はわからないが、おそらくバルブ(Valve)かも。水道管の口径は75mm。中央の噴水マークは、横浜市水道局。色がブルーであるのがわかりやすい。
その近くには、口径100mmを表示したものもあり、こちらは山吹色を配し、外周と「水」マークはブルーの二色となっていた。シンプルそのものだ。
上部の側溝蓋は横浜ではまだ少ないようだったが、2014年ごろから増えてきているらしい。枯葉が入り込まないようにという配慮なのだろうか、金属部分が半分以上を占めている。空間が少ないので自転車等は滑りやすくなる。もちろん、道路際ではなく中央を走っていれば問題ないが。見ようによっては、胸に両手を当てている爽やかなデザインとも見えたが。
次の画像は中央に「ハマ」マークがある標準的な側溝蓋だ。しかし、これ以前は中央の縦線が無かった。その理由は、細いタイヤが嵌まってしまうというのが真相らしい。そのため、中央ラインができたが、これでは薩摩もどきかということになってしまう。また、この溝は10個あるが、以前は8個だったから空間の幅が広かったというわけだ。ロード乗りやクロスバイクはこれでまずはひと安心。
よく見かけるガスの小型マンh-ル。地紋の菱型模様といい、カタカナの「ガス」や「K」記号のフォントといい、シンプルの極致を極めている。「K」記号は、「お客様遮断弁」ということらしいが詳細は分からない。「K」記号以外にも、P,N,M,S,W,Cなどがあるそうだが、確認していない。マニアの間では、ガスの性質上ガス会社は情報公開をできるだけ秘匿したいようで、その記号の意味するものを入手できないという。たかが身近なマンホールだけど、その意味するところは広い。最近はカラーマンホールも増えるどころか、その「カード」を自治体が販売しているようになってきた。