昨夜から冷気が体に沁み込む。野菜は防寒の効果か、無事だった。しかし、野生化していたトマトの葉は霜げていた。致命的だ。畑のトマトハウスはまだ解体していなかったので、生き残ったミニトマトは立派に赤くなっていた。
スコップで掘ろうとしても硬い土から突如芽を出したトマトだった。その生命力に感心してすぐに支柱を立てたが、まだ食べるには至っていない。トマトの実本体はまだダメージがなかったようだが、陽当たりはいいので、赤いトマトを待つだけだ。あえて、雨除けの屋根はつけていない。遅れて実をつけ始めたトマトの一生はこれからもますます厳しいものになるのは間違いない。
隣の畑のゴボウも硬い葉が元気をなくしていたので、急遽収穫することにする。ほんとうは霜が来る前にとっくに掘り上げていなくちゃならないのだったが。和宮様はこの木のようなゴボウを圧力鍋で実に柔らかく仕上げてくださった。鯛本体を食べるほどの余裕はないが、そのアラでゴボウを煮込む和宮様じきじきの料理には舌鼓を打った。さて、この手荒く手がかかるいのちの根っ子をどのように調和させていくか、体力勝負のようになりそうだ。