初夏の匂いのするこの日は、暫くぶりに都賀町(現・栃木市)の石仏巡りに出かけました。過去にその70%以上は調査してあるのですが、この際一気に残りを片付けてしまおうと言う魂胆です。したがって、そのほとんどは過去に実見済みですが、まあそれも良かろうと、今回はのんびり丁寧に碑と向かい合うことにしました。そのため、これまでは見ていても記録を取らなかった長文の石文を、根気で何基も丁寧に記録することが出来ました。それらの銘文を読みながら、つくづくとこんな気長な石仏巡りも良いものだと感じました。
そして今回ここへ掲載しました写真、それは「光明真言破地獄曼荼羅」というもので、蓮の陽刻と共にその代表的なものとして残しておきたいようなものです。しかしいかんせん、碑面が傷みすぎています。加えてつたない手拓作業能力では、さらに質が落ちてしまいます。それでも、やっとこの梵字真言塔として理想的な姿だけは残すことが出来ました。そんな訳で、今回も収穫の多い石仏巡りとなりました。次回も当然、この都賀町への石仏巡りとなります。