石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

2014年10月11日は、暫くぶりに栃木市中心部の石碑調査に行きました

2014年10月13日 | Weblog

栃木県栃木市中心部の石造物調査へ行くのは、かつて石仏調査に行って以来だから本当に暫くぶりである。その時に、旭町第二公園内で見た大きな石碑に目を奪われていたので、今回はその石碑調査に行くことにした。その碑がここへ掲載したもので、篆額は「正五位藤川君碑銘」とあり、篆額揮毫者は三條実美、撰文は金井之恭、そして書家は肥前 中林隆経とある高さが340cmの大きなものである。勿論、篆額の手拓は足場がないと届かないので初めから諦めていたが、その銘文だけでも本気になってかからなければならない。その前に。公園管理者の地元町会長さんの了解を受けてから、手拓に必要な枚数を車から持ってくるために計測すれば、全紙で8枚。私は半切の画仙紙だから10枚となる。1基で10枚の画仙紙を使用するのは今年初めてのこと。益々気合を入れて取りかかったが、午前9時前から始めて終わったのが午後の3時過ぎだった。その間、大休止として昼食時間に1時間を差し引いても実働5時間。銘文の最上部は、私がつま先立ちでやっと手の届く高さなので、終わってみれば足のふくらはぎがパンパンに張ってしまった。予定では、別の1基をも手拓するつもりだったが、もうクタクタ。ベンチに腰掛けて、ただ休みたいだけだった。それにしても今回の調査では、地元の皆様には大変親切にしていただきました。拓本採りを含めて調査には全幅の快諾。加えて公園に来ていました方々からは「見ていたら、ずう~と休みなしでしているが、疲れるから途中で一休みしたら」と、お茶等の差し入れをしてくださったりと、すべてが感激ものでした。
それでも、帰宅してから早速に居間で広げてみたらその大きさに自分が驚くありさま。まだまだ、体力的には大丈夫だと変な所で関心しきりである。しかし、それにしてもそれを揮毫した書体、隷書交じりの異体字が多くて「こりゃ~、概要を読むだけでも大変だ」と思う。現実に、見たこともないはじめての異体字が幾つかある。特にウ冠に△の文字。「ム」の所を三角にするものは幾つか見ているが、それがウ冠の下にあるのは漢字として記憶にない異体字。だれか、この異体字を読める方がいましたら安直に御教示願いたいものである。そしてその銘文文字数は1000余字。昨夜は早速、その第一回目の文字清書を始めたが、半分のみで終わってしまったので、今日は祝?(祭)日ということで、早朝からその続きをして何とか銘文清書用升目を埋めることが出来たが、やはり読めない文字が3字ばかり出てきてしまった。その文字解読には、まず前後の文章意味を理解してからでないと無理なので、今夜からの楽しみとなりそうである。何しろ、ここのところの3週連続で調査してきた碑文清書が幾つも残っているので、まずはそちらから先に仕上げなければならない。嗚呼、またまた自分の首を絞めている状態に陥っている。そして次回も、今回調査残しの石碑調査に出かけたいと思っているので、尚更大変である。

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