この石碑は、ある書籍に所在地が間違って記されていたもので、捜し続けて丸5年振りにようやく出会うことが出来ました。それも、目的は別の墓碑銘調査で訪れた墓地の中にあったのですから、本当に間抜けな探し方をしていたことを如実に語っている次第で、いやはや、なんとも。といった思いでした。その剣術家の名前は渡邊貞綱の弟で重綱です。直心影流で、林崎派の抜刀術を得意として大日本武徳会でも活躍し、明治35年に亡くなっています。石碑建立は大正三年。撰文者は、宇都宮市の作新学院を創設した船田兵吾です。いずれにしても、これでまた宇都宮の調査石碑は新しく1基増えたことになり、この鬱陶しい気候にもかかわらず出て歩いた成果は大なるものがあります。
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