一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

牛尾山 ……2021年の“干支の山”でロウバイやフキノトウや展望を楽しむ……

2021年01月02日 | その他・佐賀県の山


2021年1月1日(金)

あけましておめでとうございます。
年末年始は仕事で、
もちろん元旦も仕事であったのだが、
定年後は午後からだけの仕事をしているので、
午前中は自由に動くことができる。
今年(2021年)は丑年なので、
「牛」のつく山名の山に登りたいと思い、探していたら、
すぐ近くに「牛尾山」があることを思い出した。
“牛尾梅林”で有名な山で、
山というより丘みたいな低山であるが、
歴史ある山なので、何も恥ずることはない。
里山ならではの楽しみもあり、
家から近いのが何より好い。

天気予報は「曇り」だったし、
御来光は拝めそうになかったので、
午前8時頃に車で家を出た。
約10分で、“牛尾梅林”入口に到着。


ゆっくり登り始める。


昨夜、少し雪が降ったようで、雪がまだかなり残っていた。


振り返ると、


彼方に雲仙の山々も見えた。


……と、太陽が顔を出した。
日の出時刻から約1時間遅れで御来光(初日の出)を拝む。


だが、すぐに太陽は姿を隠した。


低山であるが、雪がかなり残っているのが好い。




両子山が美しい。
昨年(2020年)は「子年(ねどし)」だったが、
「鼠」という漢字が使われている山は極端に少ないので、
〈「鼠」が駄目なら「子」でいいではないか……〉
と居直って、両子山で登り初めをした。
昨年と今年の“干支の山”が向かい合っているのが面白い。


誰にも会わない。


雪の梅林も素敵だ。


ダリの絵に出てきそうな木。


素晴らしい風景。
「牛尾山」に来て良かった。


眺めの良い場所に出ると、「天使の梯子」を見ることができた。


「牛尾山」の三角点に到着。


地形図で確認すると、牛尾山は、小さな島のような感じだ。


最高点は、標高92m。
三角点は、標高76.1mの所にある。


四等三角点だ。


今は雪で白く覆われている梅林であるが、


春になると、一面、梅の花で白一色になる。


雲が少なくなり、青空が見えてきた。


冠雪した天山が見えた。


佐賀平野の彼方に、バルーンが一基(機)見えた。


元旦から楽しんでるね~


牛尾神社の方へ下って行く。


牛尾神社に到着。


延暦15年(西暦796年)9月桓武天皇の勅宣によって創始されたといわれる平安時代初期の古社。


当神社は延暦十五年九月九日大和国吉野の里良厳上人、桓武天皇の勅宣を賜い肥前国堡郡実万ヶ里(今に小城郡西郷という。)に下向ありて、山の頂上に若王子大権現を祭り、併せて一院を建て護国神宮寺福長寿院別当坊という、勅に依り日本四別当一に列す、(第一箱根山別当坊、第二熊野山別当坊、第三牛尾山別当坊、第四鞍馬山別当坊)之れなり。(後略)


ここに「牛尾山」とある。


境内には“飛梅”があるし、


階段を少し下った所に、
県重要文化財の石造肥前鳥居(慶長二年銘)もある。




かなり下ってきて、


振り返る。
雰囲気の好い道である。


こうして、無事、“干支の山”の山で“登り初め”を終えることができた。


歩いている途中で、
菜の花や、


ホトケノザなどの春の花に逢えたし、


フキノトウも見ることができた。




そして、もう蝋梅(ろうばい)も咲いていた。


咲き始めは葉がまだ付いているが、
花が増えると共に葉は散っていく。


朝陽に照らされた蝋梅の花が殊の外美しかった。






帰路、天山が美しく見えるベストポジションを見つけた。


今年も「一日の王」……、いやいや、「一年の王」になるよ~


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