
今日も正午までに佐世保へ行かなければならない。
いつもは午前中を利用して山に登るのだが、今日は美術展に行ってきた。
からつ労山の仲間・Yさんから招待状を頂いていたのだ。
第22回平和美術展が唐津市近代図書館で開催されるので、ぜひお越し下さいと――。
今から15年前の1995年、徒歩で日本縦断をした。
とにかく歩くことが好きで、日本の端から端までを歩いてみたいと思ったのだ。
1995年の夏から秋にかけての4ヶ月間、私はただひたすら日本海側を歩いていた。
途中、ふとしたキッカケで、鳥海山に登った。
歩くことは好きだったが、それまで山にはほとんど関心がなかった。
だが、このとき登った鳥海山があまりにも美しく、それ以来「登山」に目覚めてしまった。
日本縦断を終えて佐賀に帰ってからは、時間を見つけて近くの山に登るようになった。
本格的な登山ではなく、「大人の遠足」といった感じの山歩きであった。
佐賀県内の山に一通り登ると、今度は県外の山にも登りたくなった。
そんな時、「からつ勤労者山岳会」の存在を知り、入会した。
2006年の春のことである。
入会して間もない2006年7月16日(日)、からつ労山の月例山行で、熊本県の小岱山へ行った。
この時は、佐賀労山との合同山行でもあり、佐賀労山の辻会長の指導により、生まれて初めてロッククライミングの練習をした。
プロフィールにも書いている通り、私は基本的に「岳人」ではない。
ハイカーに毛が生えた程度の人間だ。
初歩的な練習にせよ、まさかロープ一本で岩にぶら下がるとは、それまで夢にも思わなかった。
その時のことを、私はからつ労山の会員ニュースに次のように記している。
《今回の山行でいちばんの収穫は、やはり「岩登り」を体験できたことだ。
日本で山登りを趣味にするつもりならば、岩場は避けて通れない。日本の山を楽しみたいならば「岩登り」の技術と知識を学習しておいた方が良い――と、尊敬する某登山家が言っていた。一度教わったくらいでロッククライマーに変身できるはずはないが、「岩登りとはどういうものか知っているといないでは、天と地ほどの差がある」と。
そういう意味で、懸垂下降まで体験させてもらった今回の山行は、たいへん有意義であった。機会があったら、またチャレンジしたい》
この小岱山から帰ってほどなく、Yさんから私宛てに封書が届いた。
その中には、私が懸垂下降している写真と、それをもとにイラスト化した絵が同封されていた。

その絵を見て、私は本当に驚いた。
これほど絵が巧い人がいるのか――と。
その絵は、会員ニュースの2006年8月号で、山行報告の表紙を飾った。

それ以降、Yさんの絵を見たいものだと思っていたが、なかなか見る機会はなかった。
今回、平和美術展に出品されると聞き、ぜひとも鑑賞しに行きたいと思った。
唐津駅に近い唐津市近代図書館は、素晴らしく立派な建物である。

ここの4階で「第22回平和美術展」は開かれていた。
洋画、日本画、工芸、写真、書など150点あまりの作品が展示されていた。




Yさんの洋画はすぐに見つけることができた。
絵のタイトルは「E子の肖像」。
正面から撮ると額縁のガラスにいろいろなものが映るので、すこし横から撮影する。(撮影許可は取得済みです)

素晴らしい絵で、しばし魅入ってしまった。
Yさんの本格的な絵画を目にするのは初めてだったので、驚いたし、感動した。
「私の画帖」と題するスケッチブックも展示されていて、こちらも魅力的な絵が並んでいた。





前衛的なものから、お洒落なイラストまで、画帖にはYさんのいろんな面がぎっしり詰まっていた。
Yさんの人生そのものが詰まっているような気がした。
この平和美術展には、Yさんの他、からつ労山からはNさんやMさんも出品されていた。
どれも力作揃い、傑作揃いであった。

芸術の秋を心ゆくまで堪能できた。
みなさんも、ぜひぜひ……
「第22回平和美術展」
2010年10月20日(水)~10月24日(日)
午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)
唐津市近代図書館 4階
いつもは午前中を利用して山に登るのだが、今日は美術展に行ってきた。
からつ労山の仲間・Yさんから招待状を頂いていたのだ。
第22回平和美術展が唐津市近代図書館で開催されるので、ぜひお越し下さいと――。
今から15年前の1995年、徒歩で日本縦断をした。
とにかく歩くことが好きで、日本の端から端までを歩いてみたいと思ったのだ。
1995年の夏から秋にかけての4ヶ月間、私はただひたすら日本海側を歩いていた。
途中、ふとしたキッカケで、鳥海山に登った。
歩くことは好きだったが、それまで山にはほとんど関心がなかった。
だが、このとき登った鳥海山があまりにも美しく、それ以来「登山」に目覚めてしまった。
日本縦断を終えて佐賀に帰ってからは、時間を見つけて近くの山に登るようになった。
本格的な登山ではなく、「大人の遠足」といった感じの山歩きであった。
佐賀県内の山に一通り登ると、今度は県外の山にも登りたくなった。
そんな時、「からつ勤労者山岳会」の存在を知り、入会した。
2006年の春のことである。
入会して間もない2006年7月16日(日)、からつ労山の月例山行で、熊本県の小岱山へ行った。
この時は、佐賀労山との合同山行でもあり、佐賀労山の辻会長の指導により、生まれて初めてロッククライミングの練習をした。
プロフィールにも書いている通り、私は基本的に「岳人」ではない。
ハイカーに毛が生えた程度の人間だ。
初歩的な練習にせよ、まさかロープ一本で岩にぶら下がるとは、それまで夢にも思わなかった。
その時のことを、私はからつ労山の会員ニュースに次のように記している。
《今回の山行でいちばんの収穫は、やはり「岩登り」を体験できたことだ。
日本で山登りを趣味にするつもりならば、岩場は避けて通れない。日本の山を楽しみたいならば「岩登り」の技術と知識を学習しておいた方が良い――と、尊敬する某登山家が言っていた。一度教わったくらいでロッククライマーに変身できるはずはないが、「岩登りとはどういうものか知っているといないでは、天と地ほどの差がある」と。
そういう意味で、懸垂下降まで体験させてもらった今回の山行は、たいへん有意義であった。機会があったら、またチャレンジしたい》
この小岱山から帰ってほどなく、Yさんから私宛てに封書が届いた。
その中には、私が懸垂下降している写真と、それをもとにイラスト化した絵が同封されていた。

その絵を見て、私は本当に驚いた。
これほど絵が巧い人がいるのか――と。
その絵は、会員ニュースの2006年8月号で、山行報告の表紙を飾った。

それ以降、Yさんの絵を見たいものだと思っていたが、なかなか見る機会はなかった。
今回、平和美術展に出品されると聞き、ぜひとも鑑賞しに行きたいと思った。
唐津駅に近い唐津市近代図書館は、素晴らしく立派な建物である。

ここの4階で「第22回平和美術展」は開かれていた。
洋画、日本画、工芸、写真、書など150点あまりの作品が展示されていた。




Yさんの洋画はすぐに見つけることができた。
絵のタイトルは「E子の肖像」。
正面から撮ると額縁のガラスにいろいろなものが映るので、すこし横から撮影する。(撮影許可は取得済みです)

素晴らしい絵で、しばし魅入ってしまった。
Yさんの本格的な絵画を目にするのは初めてだったので、驚いたし、感動した。
「私の画帖」と題するスケッチブックも展示されていて、こちらも魅力的な絵が並んでいた。





前衛的なものから、お洒落なイラストまで、画帖にはYさんのいろんな面がぎっしり詰まっていた。
Yさんの人生そのものが詰まっているような気がした。
この平和美術展には、Yさんの他、からつ労山からはNさんやMさんも出品されていた。
どれも力作揃い、傑作揃いであった。

芸術の秋を心ゆくまで堪能できた。
みなさんも、ぜひぜひ……
「第22回平和美術展」
2010年10月20日(水)~10月24日(日)
午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)
唐津市近代図書館 4階