一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

白岳・御橋観音 ……イワタバコの花がこんなにも美しかったなんて……

2010年07月29日 | その他・佐賀県外の山
今日は、ネット仲間のyanさんと一緒に、白岳に登った。
yanさんも私も佐世保出身。
yanさんは現在も佐世保に在住しておられ、私も佐世保の実家には木曜毎に通っている。
「佐世保周辺の山に、いつか一緒に登りたいね」
と、会うたびに話し合っていたのだが、今日やっと実現できた。
yanさんは穏やかな性格の方で、せっかちで短気な私とは正反対。
人徳があり、誰からも好かれるyanさんは、平六さんと同じく女性に人気がある。
お母ちゃんやリーフさんやミーちゃんやbambooさんなどから、いつもラブコールが……
実に羨ましい。
私も今度生まれ変わったら、yanさんのような人格者にならなければ……(ムリムリ)

白岳には、今だったら、ハマカンゾウが咲いているだろう。
ハマカンゾウは先日黒髪山系で見たが、白岳のハマカンゾウはまた違った趣があるに違いない。
楽しみだ。
午前7時に、白岳の登山口近くにある駐車場で待ち合わせ。
けっこう早く着いたつもりだったが、yanさんはもうすでに到着されていた。
ハマカンゾウは岩場に咲くので、今日は、岩場への直登ルートを選択。
さっそく登り始める。
途中から左折し、急坂を登りつめると、もう岩場。
昨夜来の雨で岩が濡れているので、慎重に足を運ぶ。
と、一輪のハマカンゾウが……
「yanさん、咲いてますよ~」


岩場を登り切ると、大群落が……
なんて素敵な風景なんだろう。


いや~、来て良かった~


アルプスのお花畑を歩いている感じのyanさん。


下の方までずっと咲いてます。


ウットリです。


岩場には、コオニユリも咲いていた。


この岩場からの眺めも最高!


ずっとここに居たい感じ。


花を堪能した後、白岳山頂へ。
緑の小径を抜けると……


そこはもう山頂。
短時間で登れて、花も満喫できる白岳は、四季を通して訪れたい山だ。


下山後は、yanさんの案内で御橋観音へ。


ここはイワタバコとカノコユリで有名な所。
残念ながらカノコユリは咲いていなかったが、イワタバコはたくさん咲いていた。


美しい~


今までイワタバコはいろんな所で見たが、ここほど群生しているイワタバコは見たことがない。
とにかく凄い。


イワタバコが咲く場所は、どこも陽の当たらない薄暗い湿った岩場が多く、そしてここも例外ではないのだが、地形的な関係なのか、この御橋観音には木漏れ日が差す。


だから、他所では見られないイワタバコの花の美に驚く。


イワタバコの花がこんなにも美しかったなんて……


イワタバコが咲くのは、御橋観音を円形に取り囲む崖の岩場。


この上部に、上下二段の石橋がある。
橋は人の手によるものではなく、砂岩が浸食されてできたもの。
イワタバコの群落にも驚くが、この自然の造型物にも驚嘆する。


この御橋観音の周辺では、こんな花や、


こんな花にも逢うことができた。


帰路、御橋観音の近くにあるポットホール公園に立ち寄った。
市街地に近い場所にあるのに、この佐々川には独特の雰囲気がある。


なんだか山奥の急流のような……


川そのものが岩の塊のような感じで、川の淵には、浸食されて穿たれた無数の穴がある。


ポットホールとは、河川床の岩盤にできる円筒状の穴のことで、日本語で「甌穴」(おうけつ)と訳されている。
流れの速い河川の川床岩盤の割れ目やくぼんだ所に渦流が生じ、
そのエネルギーで浅い小さな穴ができ、
そこに小石が入って削られ、
それを長い年月くり返すうちに、やがて円筒状の穴になる。
ポットホール公園一帯には、大小合わせて600ほどの甌穴があり、最大のものは直径2mを超えるものもあるとのこと。
この岩場もかつては川床であったのであろう。
御橋観音の石橋といい、このポットホールといい、悠久の時の流れを感じさせる奇景に、しばし暑さを忘れ見入った。


午前中の(それも早朝からの)慌ただしい山歩き、花巡りであったが、充実したひとときを過ごすことができた。
yanさん、ありがとうございました。
また近いうちにどこかの山で……

この記事についてブログを書く
« 天山 ……御来光登山の後に、朝... | トップ | 「剱岳・立山連峰・大日三山... »