無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

野菜を植えた後の我慢(根性のある根を育てる定植)

2012-06-02 05:58:35 | 自然菜園の技術 基本
本日、のちの予報。


先日、このブログにいいご質問がありました。
菜園の質問は、このブログのコメント欄にどんどん書いてください。
そうすることで、他にも同じ悩みを持つ方に役立つからです。

さて写真は、植えたばかりのトマトです。
左が3日前、右が7日前に植えたトマトです。

通路の真ん中に生えているのは、緑肥用の麦です。




左側は、日中25℃を越え、ぐったり萎れかかっています。

普通の方なら、水をあげたくなるときですよね。




右側は、植えてから3日目は同じようにぐったりしていましたが、
水やりをせずに、がまんしていたら、1週間ですっかり元気になって葉を展開させています。


右の葉っぱの先端(生長点)は、とても明るい若草色をしています。

このように葉っぱの先端が輝いているときは、光合成が盛んで人間でいえば代謝の良い証拠です。
このように葉の先端と、全体の葉がしっかり展開してきたら最高です。


この1週間なぜ水をあげなかったのかというと、

実は、植える際に、1週間分の水分を吸わせておいてから植えたので、
ぐったりと萎れている期間は、あえて水をあげないことで、
地上部の葉っぱがぐったりとしている間、新しい根を深く出すことにトマトは集中させたかったからです。


水をあげるのは簡単ではありません。 

毎日のようにさっと水をあげると、水は地表にあるので、地表に根が集中してしまい、
水やりをやめると枯れてしまう軟弱なトマトに育ってしまいます。



水をあげないことで、トマトの根は、水を求めて深く根を張るようになります。
全くあげないと枯れてしまうのように思いますが、植える前に前日からしっかり吸水してあれば1週間は大丈夫です。


自然界では、雨は毎日降りません。
1週間~十日に一度しか降らないため、植物全般1週間は水やり不要で育つ力があります。


あえて厳しく水をあげないことで、根性のある根を育てたかったからです。
しかし、本当に枯れて死んでしまうこともありますので、見極めのための観察がとても大切になってきます。





5日前に植えたサツマイモです。

ぐったりし、枯れてしまっているかのようなサツマイモの苗。


ところが掘ってみると、土は湿っていて


茎の節のところがから根が出ています。

実は野菜は、植えてから地上部の葉のダメージがある萎れているときにこそ、新しい根を出しています。
根に集中したいから、大きな葉は一見ぐったりとしていますが、先端の生長点は持ちこたえています。

こうして萎れている葉を観ているとついつい水をかけ続けたい衝動に駆られますが、

1週間水やりをしなくてもよい状態にしてから植えておき、この萎れている期間を我慢することで、
野菜そのもののが自分で乾燥を耐えられる根を出すようになります。
つまり根性のある深くたくましい根を出します。


根性のある根を出した野菜は、10日間位の雨のない乾燥でも耐えることができるので、栽培が楽になります。
1週間~10日位雨がない場合のみ、1週間分の水やりを行えばよい野菜になります。


根性のある根は乾燥に強いだけでなく、病虫害にも強くなります。
無農薬栽培をする場合、根性のある根がしっかり深く広く張ることはとても重要です。
野の草がたくましいように、野菜にも野性を取り戻し、丈夫に育ってもらうためにも、この我慢の期間がとても大切です。


トマトもサツマイモも乾燥に元々強い野菜です。
このもともと持っている野性を活かした根をこれからも張ってもらいたいものです。


来月の自給農スクールAzumoinoは、6月24日(日)です。

夏野菜の整枝、支柱への誘引、土寄せ・中耕除草・草マルチ、春野菜の収穫、
ダイズ播種、雑穀の定植



Azumino自給農スクール
育苗コース、田畑コース、畑コース、田んぼコースを選べます。

「無農薬・ずくなし家庭菜園講座」
カルチャーセンターをはじめ3つの講座。
メルパルクカルチャー、城山教室(長野市)は、6月6日(月)、
NHKカルチャーは、6月13日(水)です。

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コメント (8)
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