予想通り、昨年末までに読み終えることはできなかった。
というより、すっかり、手付かずのまま、年を越してしまった。
第7章:3つの小ストーリーという題になっている通り、
関連のない短編集となっている。珍しい構成だ。
ただ、船や海に関連している実話や史話
にもとずいているといえば関連しているともいえる。
1.タイタニックの生存者で、本が売れた人の物語。
2.クジラに飲み込まれて生きていた男の史話が本当かという話。
3.セントルイス号のユダヤ人の話。ドイツからハバナに行ったが、
結局、ヨーロッパにもどってきた。
第8章:ジャングルに行った男が14の手紙と電報を彼女に送るが
無視されつづけるというもの。よくわからない。
おまけ:愛のストーリーらしいが、結局、何を言いたかったのかよく
わからなかった。
第9章:また、ノアの箱舟を求めて、アララト山に行く話だが、
今回は、何と、アポロで月から戻った宇宙飛行士が神のお告げで、
探し始めるというものだ。これも、実話があるのかと検索してみた
が、どうも実話ではないようだ。
第10章:何とも、説明のしずらい話だ。有名人にあえて、好きなことを
して生きていく男の話なのだが...
ノアの箱舟が、全体のストーリーの核になっているのはまちがいないの
だが、それに史実、動物、人間、神、ノアの箱舟の探索、天国、地獄など
さまざまな要素がからみあっている。しかし、首尾一貫しているわけでも
なく、おもしろそうな、不思議な話を集めただけのような空気のような
作品もあるといった具合だ。これが、人類の歴史だと言えるかというと
そうでもない。
傑作と言っても良いのかも知れないが、そうでもない。とも言えそうな
評価のしにくい作品だった。
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