2019年に著者のデビュー作として刊行され、2020年には、
エドガー賞の最優秀新人賞にノミネートされたという。
ドクトル・ジバコを書いたロシア作家パステルナークの
人生と、CIAのタイピストながら、スパイとして、この
ドクトル・ジバコのロシア語版をロシア国内に密に手渡しで
広めていった物語を並行して描いている。
CIAが公開した文書と創作の部分があるというが、よくも
このような小説を書けるものだと舌をまく。
そういえば、ジェフリー・アーチャーの本でも、ロシアの
作家の本の内容を記憶して、国外で、本にするような物語
があったが、国外に原稿を持ち出すだけでなく、ロシア語の
本にして、ロシア国内に入れるというのを、CIAのドクトル・
ジバコ計画として画策されていたことに驚くばかりだ。
タイピスト達の行動については、やや、軽い調子で書かれており、
冗長に感じたが、自由のないロシア国内の息苦しい生活は、
よく描かれていたと感じた。
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