多分、新聞の書評を読んで、読む気になったのだろう。
ミステリーで、しかも、絵画の盗難にかかわるのだからと。
図書館から借りてきて、その古さに驚いた。
1976年に再版されたものだから、50年近いことになる。
そして、読み終えて、訳者のあとがきを読んで、もっと、
驚いた。あの、「飛ぶ教室」や、「エミールと探偵たち」を
書いた作家の著書なのだ。
読んだことはないが、その題名には、子供ながら、興味を
持った記憶がある。児童文学の傑作であることも。
さて、作者は、ドイツ人で、戦中に、ナチスから迫害されたが、
老母もおり、亡命せず、ドイツ国内に留まっていた。
その中で、何の、政治的な風刺も入れられない、明るいだけの
本作品を書いたのだ。
そう考えると、何とも、やるせなくもあるが、飽きさせない
ストーリー展開には、再度、驚かされた。
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