ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

阿刀田高(Aサイズ殺人事件)

2011年02月27日 | 国内ミステリー

阿刀田高に凝っていると書いたが、日本推理作家協会理事長だった
にも関わらず、エッセイばかりで、推理小説は読んだことがなかった。

きっと、推理小説も、良いに違いないと思い、探したのだが、ありそうでない。

やっと見つけて読んだのがこの作品だが、最後のあとがきで、阿刀田氏の長い
作家キャリアで、ただ一作の、連作形式の本格推理短編集だと聞いて、
おどろいた。

とてもユニークな8作の短編推理小説だった。

若い刑事が、迷宮入りしそうな難事件になると、妙法寺というお寺の和尚の
所に囲碁をうちにいく。その囲碁の中で、難事件の概要を説明をすると、
その場で、すぐに解決するのではなく、調査の宿題を提示するのだ。

その調査項目は、まったく、不可解なものばかりだ。たとえば、最初の事件では、
被害者の女性のブラジャーサイズがAサイズかどうかとか、3人の女性の中で、
誰が一番チャーミングかとかだ。

しかし、それを調べてきて、再度、囲碁を打つ中で、和尚は見事な謎解きを
するのだ。シャーロックホームズばりに...

シャーロックホームズを意識したのではないかと思える作品群だった。それなり
に楽しめたのだが、囲碁用語が出てくるので、学生時代に少し、かじってた
のが役立った。 


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