浅田次郎の「帰郷」を読んだ。
いわゆる、戦争小説と言えるものだ。
帰還兵の話だったり、高射砲の修理兵の話、
父が戦死した息子の話などなど、6篇の
短編からなる。
一番、最初の「帰郷」が、救いもあり、
好きな作品だった。
最後の「無言歌」が、何とも、悲しく、
救いのない中で、最後にふさわしい作品だった。
著者は、私と同じく父母が戦争体験のある戦後
第一世代である。
それでも、こういった戦争小説が書けるのは、
驚きだった。
そういえば、私の子供の時にも、まだ、渋谷には、
傷痍軍人がいた記憶がある。
解説の最後に、戦争小説を非戦小説にねりあげていった
とあるが、ちょっと、疑問に感じた。
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