最近、山岳小説が多かったので、読み応えのあるノンフィクションを
読みたくなり、この本を手にとった。
これだけ、克明に記録した遭難記録はないのではないかと、思える
作品だった。
実際に遭難した登山家であり、かつ、英文学の修士も取得する著者が
書いているのだ。普段から、暇さえあれば、日記をつけているようだが、
まさに、死にそうになり、もうろうとしながら、奇跡的に自力で
降りてきた著者であるから、思い出しながら書いたと思うが、すごいな
という印象を持った。
遭難の内容もすさまじい。足を骨折して、歩けないので、ザイルで降りるしか
なかったが、崖になっているところで中吊りになり、相棒は仕方なく、
ナイフでザイルを切る。
そのままクレバスに落下するのだ。
相棒は、クレバスの中で声をかけたが、見つけられず、先に自分のみ
降りてくるのだが、クレバスの中で、身動きが取れなくなりながら、
命は助かり、這って、3日後にバースキャンプまでたどり着くのだ。
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