ボブ・ラングレーの「北壁の死闘」に魅了されて、「オータム・タイガー」を
読んでみた。
これは、山岳冒険小説ではなく、完全なスパイ小説だが、非常に面白かった。
東ドイツ諜報機関の大物が、亡命を希望してきたが、指名してきた要員が、
退官まじかの第一線から長く遠ざかっていた平凡な人間、タリーだった。
その大物から渡された古いライターから、古い記憶が蘇える。
ボブ・ラングレーの小説は、荒唐無稽にも見えるが、よく計算されていて、
かつ、落ち着いた文体が、あたかも、ありえそうな歴史的な史実と錯覚して
しまうのが不思議だ。
タリーは、ドイツ語が、ドイツ人並に話せることから、重要な任務に就く。
ドイツ人捕虜として、米国の収容所に移送され、タリーは、重要人物に
近づき、一緒に収容所を脱走するのだ。
それからは、冒険小説の世界で、楽しませてくれる。
しばらく、ハマりそうだ。
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