一筋縄ではいかない京都食案内を読みました。
「京都人だけが食べている」入江敦彦著、光文社文庫
京都の食のあれこれが、”よそさん’視線でなく京都人によって、紹介されています。現役京都人ではなく、京都生まれ育ち、いまは欧州住まいの著者です。
たまごやき、カツサンドのように、食品を一つ選び、この一軒という店を選び、紹介していく体裁をとっています。…が、著者が書きたいのは、食に見えかくれする京都人の人となり、したたかさと繊細さ、いじめっ子みたいな、でも思いやりのある、心ばえについて、書いていると思います。宮さんがいる一等の土地柄、商人とお寺からなる小さな京での、士農工商の世の中の下位だけど実力者である商う人々:こういう環境が作り上げた、自分の立場=分(ぶ)に、厳しくこだわる京都人らしさが、感じられました。写真がまた美味しそうなんです。
現役京都人なら、その分に非ずとして描けない。この本にはそんな含羞を感じました。
「京都人だけが食べている」入江敦彦著、光文社文庫
京都の食のあれこれが、”よそさん’視線でなく京都人によって、紹介されています。現役京都人ではなく、京都生まれ育ち、いまは欧州住まいの著者です。
たまごやき、カツサンドのように、食品を一つ選び、この一軒という店を選び、紹介していく体裁をとっています。…が、著者が書きたいのは、食に見えかくれする京都人の人となり、したたかさと繊細さ、いじめっ子みたいな、でも思いやりのある、心ばえについて、書いていると思います。宮さんがいる一等の土地柄、商人とお寺からなる小さな京での、士農工商の世の中の下位だけど実力者である商う人々:こういう環境が作り上げた、自分の立場=分(ぶ)に、厳しくこだわる京都人らしさが、感じられました。写真がまた美味しそうなんです。
現役京都人なら、その分に非ずとして描けない。この本にはそんな含羞を感じました。