本来は春先の公開の予定でした。
『おいしい浮世絵展』
森アーツセンターギャラリー、六本木ヒルズ、9/13まで
COVID19の感染拡大に伴う、緊急事態宣言に従って延期されて。予約による入館人数制限、マスク、距離確保、発話制限等を備えて 、7月半ばに開催に漕ぎ着けてくれました。
代休と予約が噛み合って、やっと私も滑り込めました(ニッコリ)。
※ 館内は何ヵ所か、撮影が許可された場所以外は、禁止です。こちらは、実際の浮世絵を拡大複製貼付した作品で、撮影が許可されています。
浮世絵は、江戸文化の豊かな外交官です。江戸以外の町へ、世界へ、豊かな特別な風俗を伝える力を、示してきました。
現代の私達から見れば、江戸の風俗史を伝えてくれる、芸術作品でもあります。
今回の展示は、その浮世絵の中に描かれている「食」に着目しています。
舞台で見栄を切る、役者が、鰻をさばいていたり。
美人画に描かれた姉様の、ちがい棚には、大皿に盛られた食やお酒が並ぶ。
川開きの花火を見上げる堤や、掘割には屋台が並び、あずま屋には団扇片手に、ばくつく人が描かれて(笑)。
鰻、すし、蕎麦、天婦羅、豊富な魚介、水物に徳利。調理から食すまで、実に丹念に描かれていました。
引用した浮世絵では、屋台が隙間なく並び、お客様を呼び込んでいます。お洒落した大人の賑やかな集まりが、江戸の賑わいを、くっきり示しています。
すし屋、団子屋には、品が山と積まれていて。提灯に火が入って。
三密を避けて、と厳命される日常から、まったく違う、祭りのざわめきが、聞こえてくるようでした。胸に沁みました……。
出かけていく食だけではなく。
江戸には、担ぎさんがいて、屋台を運んで、辻まできてくれる生業もありました。
これは蕎麦の担ぎ屋台。お声をうけて、卓を設え、熱々を作ってくれた、選択肢のある、江戸の豊かさが伝わってきました。
会場には、沢山の浮世絵、下絵、当時の帳面、双六が展示されています。
また、コーナーごとに、当時の流行りを再現した、食のレシピも、掲示されていました。
見歩くうちに、きっぱり、お腹が空いてくる(笑)、展示会です。どうか余力をもって、観覧してください(笑)。
ワタクシは、先にお腹を整えてから、観覧しました(笑)。展示会に併設した、江戸の再現食の企画も、とても楽しみに待っていたのです。
では、記事を改めて、次に進みます(ニッコリ)。今の私達の食は、江戸時代に繋がっているのです。お楽しみに。
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