瓶にさす藤の花ぶさみじかければ畳の上にとどかざりけれ 正岡子規
髪に挿すたんぽぽの茎みじかけり童の髪に留まらざりけれ
白鳥はかなしからずや空の青海の青にも染まずただよふ 若山牧水
ハクションは哀しからずやスギ花粉ブタクサ花粉言わずただ出る
うらうらとのどけき春の心よりにほいいでたる山ざくら花 本居宣長
つらつらと喉元張るも心無き呆け秀でし猿芝居かな
敷島の大和心を人問わば朝日ににほふ山ざくら花 賀茂真淵
美ら島へ大和心を今問わばあざとさにほふ紙ざくら花
フイールドの駐車場に降り立ったら直ぐ目に付いた。ツツジの枝が散乱していた。葉の萎れ具合から前日の午後の頃に棄てたものだろう。季節の折々に必ず目にしなければならない光景なのだ。
春先にバイオトイレが設置されたのはいいけど「類は友を呼び易くなった」心配が増す。2月にテレビ取材があった竹林の脇にはビール缶が転がっている。便利になるとこういう輩が増えてくる。
筍堀りに来たおりに棄てたのか、ハイカーが入って一杯やったのかは不明だけど「ムカつく」ことも事欠かない。
バイオトイレの工事で芽生えるかどうか心配していた吾亦紅の芽生えを確認できた。今度は目につきやすくなるから移植して避難を考えなければならないだろう。保全活動の中身はほとんどが人為的影響からの「保全」みたいなものだから情けないことおびただしい。
そんな日々は計画の中で動いているというより、時々刻々の事象に振り回されている感もある昨今だが、それはそれで不満ではない、のもおかしいか…。