「木の芽」と言えば「タラの芽」か「サンショウの芽」と当地では口にするが、小生には「アケビの新芽」が相当する。
郷里では八百屋の店先に山盛りになって売られる山菜だ。フキノトウの苦味と同じ苦味かどうか知らないが、この苦味もなれると美味しい苦味だ。
おやつなど無い時代、食卓も豊かではなかった時代、でもこんなものは丼で食べることが出来たのだ。生醤油、酢味噌、三杯酢など調味料は好みだが、小生は単純に生醤油を少し垂らして食べるのがお気に入りなのだ。サクサクした感触が春の喜びを倍化する。
当地では新芽の太くて美味しい「ミツバアケビ」が少なく、芽の貧弱な「五葉アケビ」がほとんどだけど、春の味覚、懐かしい山菜として賞味するに不足はない。
今日の夕食は、昨日煮付けておいたタケノコと「木の芽のおひたし」だ。相変わらず現代的な豊かな食卓とは遠い内容だが口は満ち足りている。