木枯らしは去りて葉おもて蝶一羽
胡麻刈れば芋虫は落つ草しとね
立ち眺めにぎり頬張る萩の下
渡り鳥まだ来ぬ今は百舌が主
池を造成した棚田跡の上の棚田部分は笹が密集して葛やノイバラと交じり合った藪だったが、草地に誘導するために先日、刈り払った。
その後、刈り草を掻き集めたものの、地表には笹の茎や葛の蔓が網目の様に覆って足を取られ易いし、倒れたとき危ないから、再度舐めるように刈り払いを行った。
笹や葛、ノイバラの再生を防ぐ意味合いもあるから、地表面と一緒に刈り取ったような感じである。刈り屑の清掃はこれからだが、随分と歩き易く見た目にも綺麗になった。このあとタンポポなどが新入して原っぱらしくなるには数年かかるけれど、そのような遷移を目の当たりにするのも楽しみの一つである。
これで、この一角は食草園、トンボ池、草地、若い木々の疎林、小水路と棚田跡は環境が整った。両脇は尾根の末端だから、丁度両手に抱えられたような設えとなって、小さな一角ではあるが、環境の多様性を実現できたので、来期の生物相が面白くなるだろう。
心配なのは保護・保全、育成・保育と逆行する輩の盗掘や過剰採集なのだが、こればかりは神頼みだ。なんたって車を降りて目の前なのだから。