毎年の事だから驚きもしないけれど、眉間に縦シワがでる。竹林の林床は軒並み削られ、ようやく緑が萌えた林床が再び禿げてしまった。
いわずと知れた「タケノコの探り掘り」の結果だ。2月頃から連日10人以上が入り込んでタケノコ探しをする。3ヶ月もすると林床の表土の大部分は削られている。
竹林と接する遊歩道も、直近から植生が失われ林内へ続く。当初は多くあったコクランなどは全滅してしまったし、種子で増える一年草はともかく、宿根草や多年草は命を維持できない環境になってしまった。
これは林床だけに限った現象ではなく、国民の生活基盤にも及んでいる事だろう。国土も国家も社会も基盤から病んでいる。
野の命数え切れぬや北枕