昨年は叶わなかったので、思い切って郷里へ墓参りに出かけた。国境の長いトンネルを抜けると気象は一変して、寒い小雨のぱらつく雪国の空だった。
沿線にはまだ残雪が見られ、それでも新緑で埋まっている。小生の住む当地とは異なり、八重桜の花も残って花見月は満開、地表を覆う植物には遠くからでも群落を形成しているのが見て取れる。フキやコゴミは直ぐ判ったが、白い花の植物は集落に入って判り、ニリン草だった。
小生の少年時代もこんなだったか記憶は無いが、それにしても見渡すかぎり山菜の萌え出ている地表なのだ。これだけあれば、誰もあばらって取り去るなんて事は無い。過疎の地には別の豊かさが溢れていた。
小生のフイールドには、こういう豊かさは無いが、山荒氏や盗掘だけは豊かである。