
10mほど下流の流路脇からは水が勢いよく流れ出していることから地下空洞が大きいのは間違いない。このまま放置すれば浸食陥没が進み手の施しようもなくなるのは目に見えているし、取り合えず応急手当を行った。流路の漏水、流入部をツルハシで崩し掘り下げ、新たに土を投入し踏み固めた。この程度ではおっつけ元の木阿弥になるものの今は「気休め」でも大事な手当てである。
泥水池5から溢れた水は流路を流れて沢に注ぐのだけれど、このオーバーフロー部から掘り返して再度の漏水撲滅を図らないと下側の大量流出孔は活きたままになるだろう。堤の法面を大きく掘り下げ漏水孔を潰し、また土で固める。以前にも手間をかけた作業をした箇所なのだが、手掘りで1mも深く掘り下げ鎮圧する訳にもいかず、それが再度、再再度の漏水になっている。水商売の自転車操業はだんだんと荷が重く感じるようになって、まあ、寄る年波、掘られる漏孔、同時進行とは何とも豪勢である。

立春や漏孔様にかしずけり